「改元の日はメーデーですよ。驚きました」
「皇室会議」がまとめた意見を受け、天皇陛下が2019年4月30日に退位し、5月1日に改元する日程が固まったことを受け、御厨貴・東大名誉教授は、朝日新聞の取材に対し、こんな感想をもらした。5月1日は「労働者の祭典」メーデーだ。
「メーデー潰しじゃない?」の声も
2017年12月2日付の全国紙各紙(東京最終版)は、1面で前日の皇室会議でまとめられた意見を報じた。19年5月1日の皇太子さまの即位と同時に改元する、などの内容となっている。
5月1日は「労働者の祭典」メーデーで、労働組合が大規模な集会を開き、デモ行進する日、といったイメージが強い(連休の状況によっては「5月1日前後」に開催することも)。
「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の元座長代理である政治学者の御厨氏は、朝日新聞の12月2日付朝刊「耕論」欄で記者の取材に答えた。改元の日をめぐり、宮内庁と官邸側とに、せめぎ合いがあったことなどを指摘した上で、
「改元の日はメーデーですよ。驚きました」
と答えた。御厨氏は、日経新聞の2日付朝刊でも「5月1日はメーデーだ。労働者のお祝いの日に改元するのか」と違和感を表明している。
「メーデーに改元」する事に驚いたり違和感をもったりした人は他にもいた。12月1日から2日かけて、
「メーデーで労働者のお祝いの日になぜ改元するのか」
「メーデーも馬鹿にされたもんだなっていう思いも強い」
「メーデーと同じ日に改元ってアホか」
といった声が並んだ。中には
「メーデー潰しではないのか」
「メーデー潰しじゃない?宮内庁は4月1日が良かったんでしょ?」
という見立てを披露する人も。
2019年の改元当日は、警察を真ん中にはさんで、メーデーのデモ行進と、改元や皇太子さまの即位を祝う提灯行列とが、同じ道路で行き交うことになるのでは、という予測をする人もいた。