東京電力は2017年11月30日、東電福島第1原子力発電所の状況について公式ウェブサイトで発表した。2017年7月に実施した、3号機の原子炉格納容器の内部調査映像の分析結果についてのものだ。
核分裂反応を抑える制御棒を出し入れするための筒状の装置(制御駆動機構)が損傷・脱落していることが確認された。また、溶融物が凝固したものが付着していることも確認された。東電の発表によると付着物は、原子炉内で溶融した核燃料や原子炉の構造物などが冷えて固まった「燃料デブリ」である可能性もある。
また、温度計のケーブルにも、格納容器内の原子炉圧力容器から落下してきた高温の溶融物が付着し、ケーブルが溶断していたことが確認された。
東電は発表の中で、今回の調査で得られた情報をもとにして、引き続き燃料デブリの取り出しについて検討を図っていくとしている。