二股かけられた男性を「保険」呼ばわり... 「保険のビュッフェ」CMに「男性差別」指摘

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   無料保険相談サービス「保険のビュッフェ」のテレビCMが、インターネット上で「不愉快だ」との批判を浴びている。

   物議を醸しているのは、女優の門脇麦さん(25)演じる女性が、複数の男性を手玉に取るというストーリーのCMだ。捨てられた男性が「俺は君の何だったんだ?」と涙ながらに訴えると、門脇さんは冷たく「保険」と吐き捨てる。

   こうした展開に、主に男性とみられるネットユーザーから「酷い男性差別で目にするだけで不快になる」「性別逆だったら即炎上してる」との指摘が寄せられているのだ。

  • 「結婚式編」のワンシーン
    「結婚式編」のワンシーン
  • 「俺は君の何だったんだ」と訴える男性(画像は公式YouTubeより)
    「俺は君の何だったんだ」と訴える男性(画像は公式YouTubeより)
  • 「結婚式編」のワンシーン
  • 「俺は君の何だったんだ」と訴える男性(画像は公式YouTubeより)

「CM上の演出です」

   「保険のビュッフェ」は、保険の見直しを希望する顧客にファイナンシャルプランナー(FP)を紹介する無料相談サービス。運営はFPパートナー(東京都千代田区)だ。

   いま一部ネットユーザーの間で問題視されているのは、同社が2017年3月から関東地区限定で展開しているテレビCM。「プロポーズ編」「結婚式編」の2種類があり、そのうち、第2弾となる「結婚式編」は10月9日に放映がスタートしていた。

   一体、どんな内容のCMなのか。最新バージョンの「結婚式編」は、門脇さん演じる女性・ルリ子に捨てられた男性が、ルリ子と「本命」の男性の結婚式の会場に向かうストーリー。思いつめた表情を浮かべた男性は、

「来るつもりが無かったが、来てしまった。君に聞きたいことがあったから」

などと呟きながら式場に乱入。そして、「俺は...、俺は君の何だったんだ?」と悲痛な質問をすると、門脇さん演じるルリ子は、

「大事な保険」

と無表情のまま冷たく吐き捨てる。その後、画面には「幸せには、きっと保険が必要だ」とのコピーが表示される。

   第1弾の「プロポーズ編」もストーリーの大枠は同じで、本命の男性からプロポーズを受けるルリ子(門脇さん)の前に捨てられた男性が現れ、「俺は君の何だったんだ?」と尋ねる。これにルリ子が、冷たく「保険」とだけ返すのだ。

   なお、どちらのCMでも、ルリ子が「(大事な)保険」と告げるシーンでは、画面の下に小さく「CM上の演出です」との注意書きが出ていた。

「これが男女逆なら...」との指摘も

   複数の男性を弄ぶ女性が、本命以外の相手を「保険」と表現して冷たく切り捨てる――。こうしたCMの内容について、ツイッターやネット掲示板には、主に男性とみられるユーザーから「不愉快だ」との批判が相次ぐことに。

「保険のビュッフェのCMは差別的で感じ悪いな」
「『保険』ってのは、人の気持ちを踏みにじるものなのかな... このCMを見る度にそう思ってしまう」
「このCM、心底反吐が出るくらい嫌い。あれはなんだ、女性から見れば面白いものなのか」

   なかには、男女の性別が「逆」だった場合はより激しい批判が出ていたのでは、との意見も。つまりは、複数の女性を弄んでいる男性が、本命ではない相手を「保険」と表現する内容のCMだった場合、「女性差別」との指摘が殺到していたはずだ、という見方だ。実際、ネット上には、

「男女逆でやったらとんでもない非難を浴びてただろうなあ」
「これが男女逆なら間違いなく苦情殺到で放送禁止レベル」

との書き込みも見られる。

   ただ一方で、CMのテイストが全体としてコミカルなことから、「CMとしては面白い」「普通に笑えるしネタとして見るCMだろ」といった擁護意見も少なくない。そのほか、「もともと炎上を狙って作られたCMではないか」と推測するユーザーも出ていた。

制作意図は「『保険を備えることの大切さ』を伝えるため」

   なお、保険のビュッフェ公式サイトでは、今回のCMの制作意図について、

「『人生の重要なタイミングに保険を備えることの大切さ』を伝えるため」(プロポーズ編)
「人生にかかわる『保険』のことを、消費者の方に思い出すきっかけとなってほしいという願いを込め、今回のCMを制作いたしました」(結婚式編)

などと説明している。

   はたして、テレビCMがネット上での賛否を呼んでいることについて、「保険のビュッフェ」側はどう考えているのか。J-CASTニュースが12月1日、同サービスの広報担当者に取材すると、

「あくまで架空の物語(ドラマ)の中での役柄として設定されたある女性が、役柄として設定したある男性に対して言った台詞であり、現実社会の男性全般を対象にしたものではありません」

との回答が返ってきた。なお、すでにCMのテレビ放映は終了しているという。

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