自民党の山本一太参院議員が自らの議員立法に対し政府の「応援」をわざわざ国会で何度も求め、安倍晋三首相らも嫌な顔をせずに次々に「応援」を約束する答弁をした。
そのやり取りの一部が切り取られた動画がツイッター上で投稿され、衆院での野党の質問時間減らしと絡め、与党の質問レベルが議論になっている。
山本氏は、議員立法の法案をアピール
参院予算委員会では2017年11月29日、予算の執行状況に関する調査について質疑応答が行われ、山本一太議員は、外交・安全保障問題を中心に政府の考えをただした。
山本氏は冒頭、衆院で野党の持ち時間減少が論議になったことを踏まえてか、「国会審議の中でも与党には与党の役割がありますから、しっかりと質問させていただきたい」と述べた。「いつもの通り真剣勝負でいきます」と宣言し、安倍首相らにも「緊張感のある答弁をお願いしたい」と求めた。
質疑では、森友学園や北朝鮮船侵入などの問題を取り上げ、後半では、日本のクールジャパン戦略に言及した。この中で、山本氏は、党内のプロジェクトチーム(PT)でクールジャパン戦略の基本法案を練っており、自らは、伝統文化から漫画、アニメなどまで睡眠時間を削って研究していると明かした。
山本氏はまず、安倍政権の進める成長戦略との兼ね合いについて質問し、安倍首相は、「成長戦略の大きな柱」だとして、山本氏にクールジャパン戦略を推し進めてほしいと述べた。しかし、山本氏は、それだけでは満足できないらしく、こう安倍首相に求めた。
「法案について、総理に一言、『応援している』と言っていただけますか?」)