2017年12月1日に全国で公開される、実写版「鋼の錬金術師」の監督を務める曽利文彦氏のツイッターアカウントが荒れている。
映画公開前に始まったキャンペーン向けに作られたアカウントだが、実写化に対する批判も少なくない。疑問に対する回答にも厳しいリプライが飛ぶなどしている。
「なんで実写化してしまったんですか?」
「鋼の錬金術師」は、荒川弘さんが「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で2001年から2010年にわたり連載していた人気作品。全世界で7000万部を超える売り上げを記録し、アニメ化、ノベライズなど様々なメディア展開が行われてきた。
今回、映画化されるにあたっては主人公のエドワード・エルリックにHey!Say!JUMPの山田涼介さん、エドの幼馴染のウィンリィ・ロックベルには女優の本田翼さん、「焔の錬金術師」の異名を持つロイ・マスタングにディーン・フジオカさんが出演するなど、豪華なキャストが並ぶ。
曽利監督は、11月24日から12月10日まで行われる、鋼の錬金術師に関する疑問を投稿する「#ハガレンのギモン」キャンペーンで、「教えて!曽利文彦監督」と題したツイッターアカウントを24日に開設。リプライ欄には、
「監督が思う、ハガレン原作の名シーン・名台詞を教えて下さい」
「エドワードに、山田くんを起用してくださったのかが知りたいです!」
といった一般的な疑問もあったが、
「何で実写化なんてしたの?」
「お金払って見に行ったんですけどどこに行けば返金してもらえますか?」
といった声も多い。
もとより議論を呼びやすい「漫画の実写化」企画とあって、決定からネット上では否定的に見る向きもあった。特に17年11月15日に行われた試写会後、映画のレビューサイトでは「ハガレンに泥を塗った」など、原作ファンを中心として批判的な声が相次いでいた。
監督自身も「ハガレンの大ファン」というが...
曽利監督は26日から回答をスタートしており、「なぜ実写化したのか」という疑問について、まず「私自身がハガレンの大ファンである」としたうえで、
「長年映画化を夢見ていました。しかし、これまでは日本の映像技術がハガレンを映画化できる水準に達していませんでした」
と述べた。しかし、時代を経て今回映画化したことで、「また新たなファンを掘り起こし、再びブームを作り出すことができると思います。私もハガレンファンとして、新しい世代や世界で、ファンが増えることを望んでいます」と語っている。
しかし、疑問に対する回答にも、
「お前それファンじゃなくて、他人のふんどしでお金稼ぎたい人だよ」
「原作読んでよくあんな駄作作れたな」
と、火に油を注いだような様相に。
一部には、この不評の中でツイッターを開設する精神面の強さを称賛し、「メンタルやばいな」「Twitterの企画で更に炎上させるなんてまさかあなたが有名な焔の錬金術師なんですか?」といったリプライも送られている。