「殺人インフルエンザ」が日本に上陸か! 豪州で500人死亡、インフル流行前の対策は

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【あさチャン】(TBS系)2017年11月28日放送
インフルエンザ患者急増 殺人インフルエンザ来月上陸か

   インフルエンザの流行が早まっている。国立感染症研究所は2017年11月27日、同月19日までの1週間に全国のインフルエンザの推計患者数が4万人を超えたとして、「12月初めに全国的な流行期に入る可能性がある」と発表した。

   番組では、今年は特に「殺人インフルエンザ」の大流行に気をつけようと警告する。殺人インフルエンザとはいったい何か。どう防げばよいのだろうか。

  • 「殺人インフルエンザ」がやってくる?
    「殺人インフルエンザ」がやってくる?
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50年前に100万人が死亡した「香港かぜ」の再来か

   殺人インフルエンザとは、2017年7~8月にオーストラリアで大流行した「H3N2型」ウイルスが引き起こすインフルエンザのこと。約21万人が感染し、うち500人以上が死亡した。2千人に5人が死亡するとは致死率がかなり高い。現地メディアが「すごい勢いで広がっている。キラー・インフルエンザだ」と報道したことから「殺人インフルエンザ」の名前がついた。

   「H3N2型」インフルエンザは激症型のタイプで、過去に何度か大流行(パンデミック)を繰り返し、多くの死者を出している。近年では1968年から翌年にかけ、香港から広がった「香港かぜ」が「H3N2型」の1種だった。世界中で約100万人が死亡した。アメリカでは500万人の患者が出て約3万3000人が死亡、日本でも約2200人以上の死者を出した。

   殺人インフルエンザに詳しい池袋大谷クリニックの大谷義夫院長がこう説明する。

大谷院長「南半球で大流行したインフルエンザが、半年後に北半球で大流行することは過去に何回も経験されています。まもなく日本にやってくる可能性は非常に高いと考えられます」

   いったい、どんな症状が現れるのか。

大谷院長「症状はかなり激しいことが特徴です。激しい高熱が出て、咳も激しく、苦しい咳き込みが続きます。患者によっては重症化しやすくなります」

   どうやって防げばよいのだろうか。

唾液をいっぱい出して、口の中をうるおしておこう

大谷院長「最大の防御はワクチンです。今ある予防接種は受けておいた方がいいです。次にインフルエンザの予防で重要なことの1つは、口の中を乾燥させないことです。口腔内が乾くと、ウイルスを体外に排出させる機能が弱まり、ウイルスが体の中に侵入しやすくなります。唾液をたくさん出すようにして、水分を小まめにとり、口の中をいつもうるおしておくことが大切です」

   番組では、インフルエンザを防ぐ、ある対策を紹介した。東京都北区にある「東京ふれあい医療生活協同組合ふれあいセンター」で行なわれている「あいうべ体操」だ。ふれあいセンターは、高齢者の健康づくりを支援する場所。20~30人の高齢者が輪になって椅子に座り、理学療法士の一石健司さんの指導で、「発声練習」のように大きな声を出している。

   参加者は「あ・あ・い・い・う・う」と口を大きく動かして発声した後、「べ~」と思いっ切りベロ(舌)を突き出す。だから「あいうべ」体操なのだ。口を大きく開けることと舌を出すことで、唾液の分泌が促進される。そればかりか、口呼吸をやめて鼻呼吸をするようになり、口の中が乾かなくなる。考案者は、福岡市のみらいクリニックの今井彰院長だ。

今井院長「口が乾いて唾液が出なくなると免疫力が低下します。口の中に水分がなくなると、細菌やウイルスをストレートに吸い込んでしまいます。あいうべ体操は、かぜやインフルエンザの予防に最適です」
一石さん「あいうべ体操をするようになってから、参加者の中でインフルエンザにかかった人はいません」

   参加者の1人の88歳の女性もこう語った。

88歳の女性「かぜも全然ひかなくなりました」
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