「通勤中も喫煙NG」すかいらーく 社員から「ブーイングない」ワケは

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   外食チェーン大手、すかいらーくグループ社員の全面禁煙報道が波紋を広げている。通勤途中の喫煙も禁止する、という内容を知り「勤務時間外も規制するのか?」「プライベートに口出ししている」という反発が、非喫煙者からも出ているのだ。

   同グループはこうした反応に複雑な心境だ。報道内容に間違いはないが、強い印象で受け止められることになった、とし、あくまで「推奨」であり罰則はないし、そもそも3年前から「全社禁煙運動」を進めているため、社員には自然な流れとして受け止められている、というのだ。

  • 通勤途中、喫煙所で一服はNG(写真はイメージ)
    通勤途中、喫煙所で一服はNG(写真はイメージ)
  • 通勤途中、喫煙所で一服はNG(写真はイメージ)

「素晴らしい会社」「ホワイト企業だ!」との称賛も

   すかいらーくグループは、2017年11月末を持って東京都武蔵野市の本社オフィス屋上や社内の喫煙スペースをすべて廃止するほか、土日祝日を含め最寄りの駅、バス停から本社まで通勤途中の喫煙を禁じる。道なりに喫煙スペースがいくつもあるからだ。さらに、休憩の時間であっても周辺のコンビニ前で喫煙することも禁じる。「アイコス」などの電気加熱式たばこも同様だ。

   これは禁煙による健康増進運動を進める中で、例え本社を全面禁煙にしても敷地外で吸われてしまえば元も子もない、という発想からだ。本社にはデスクワークを中心とした約300人が勤務している。違反者を見つければ注意はするが罰則はない。

   こうした報道に、

「食品を扱っているんだから、当然だよ。素晴らしい会社だ」
「社員の健康管理をちゃんとしてくれるホワイト企業ですね」

といった称賛も出たのだが、通勤途中という勤務時間外やプライベートにまで会社が口を出しているという反発が起こり、これはタバコを吸うか吸わないかの問題ではなく、社員の生活の「権利」を侵しているのではないか、とし、

「通勤中に禁煙を強制する権利があるのか、だとしたら通勤時間を勤務時間扱いしなければならないはずだが」
「労働法的には疑問。私的時間の過ごし方は労働者の自由。罰則なく注意でも法的根拠なし」
「私生活まで支配されるとか、奴隷化の進行は留まるところを知らんな」

などと、非喫煙者からも疑問視する意見が掲示板やツイッターに書き込まれた。

   実際はどうなのか。J-CASTニュースが11月28日、すかいらーくに取材したところ、報道内容は間違ってはいないが、インパクトのある表現だったため会社が社員を締めつけているようなイメージで伝わっている、と複雑な心境を見せた。

禁煙はあくまで「推奨」であって禁止をしたわけではない

   同グループでは禁煙をすることで健康な生活を送ろうと呼びかける「全社禁煙運動」を14年から進めている。そのため今回の措置は、会社、そして社員にとって「自然な流れ」によって実現した。そのため社員からはブーイングのようなものは起きていない、という。さらに、通勤途中の禁煙はあくまで「推奨」であって、禁止をして罰則を設けているわけではない。

「勤務時間外やプライベートでの喫煙まで管理をしよう、ということは始めから考えてもおりません」

と説明した。また、こうした全面禁煙は武蔵野市の本社オフィスのみで、全国の事業所や約3000店舗ではまた別の対応になっているという。

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