千代田区立図書館のホームページが、3週間近くも見られない状態となっている。
なぜ復旧に時間がかかっているのか、千代田区文化振興課に取材した。
利用者からは「困る」「不便」
2017年11月28日昼現在、千代田区立図書館ホームページにアクセスすると、
「サーバの不具合によりご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。現在対応中ですので、ご理解賜りますよう宜しくお願い致します」
と書かれたシンプルなページが表示される。
リンク先の日比谷図書文化館などのお知らせを見ると、11月7日の19時頃から不具合が生じ、復旧作業を行うためにサイトの利用を停止しているのだという。そのため、ウェブ上での蔵書検索や予約ができない状況となっている。
よく図書館を利用する男性は、
「この本あるかな?って予約・検索するのが使えないのは不便。電話すればいいんだけどね...検索してもらうのに正しい名前を伝えなくちゃいけないし、窓口の人も大変でしょう。今はネット時代ですから」
と話す。同じく利用者でウェブなどのシステムに詳しい男性は、
「3週間動かないっていうのはちょっとひどいですよね。事情はあるんだろうなとは思いますけど、利用者としては困ります。システムが分かる人や作った人がいれば、すぐに分かることだと思うんですけど」
と首をかしげる。
不便さを訴える声はツイッターにも投稿されており、
「どうしたんだろ。予約できなくて困るんだよなー」
「検索や貸出確認ができなくて結構不便」
「千代田区立図書館のウェブ不具合問題、かれこれ2週間以上も経ってるのに復旧してない」
「公共図書館サイトがもう半月以上もダウンしたままってのはさすがにちょっと異常だな、千代田区」
など、復旧に時間がかかっていることについて不思議がる人も散見される。
復旧に時間がかかっている理由は...
J-CASTニュースは11月28日、復旧に時間がかかっている理由について千代田区文化振興課に取材した。
担当者の話によると、サイトの不具合が生じたのは7日19時22分頃。その後外部からの不正アクセスによるウイルスをウェブサーバが検知し、正常に機能しなくなったため、8日11時15分にサイトの公開を停止した。
通常であれば機械上でウイルスを駆除してすぐに復旧するが、サイトを構築したのが10年前のため、そのまま元の状態に戻すだけでは再び同様の事態が発生する可能性があり、チェックに時間がかかっている。一方、以前から新しいサイトを18年3月に公開する予定があり、すでにそちらの作業が順次進められている。サイトだけでなく、図書館のシステムを全てリプレイスする予定のため、サイトだけ前倒しして公開することはできないのだという。
担当者は、
「安全のためのチェックを優先しているため、今後の対応は検討中です。調査の結果が出次第お知らせいたします」
と現状を明かした。
図書館は通常通り開館しており、資料の予約・確認などは電話や窓口でも対応している。