サッカーJ1・浦和レッズがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を制覇した直後に上西小百合・前衆院議員がツイッターに寄せた内容が、非難を浴びる一方で「正論」とも囁かれている。
ある程度の前提知識がなければ書けないとみられる内容も含まれているからだ。その上で、ネットで浮上したのは「ブレーンがいるんだろう」という推測だった。その最有力候補、国会議員時代の秘書で現在マネジャーの笹原雄一氏に話を聞くと――。
広島を「航空母艦」、新潟を「戦闘機」
浦和レッズは2017年11月25日、アル・ヒラル(サウジアラビア)とのACL決勝第2戦を1対0で制し、2戦合計2対1で優勝。浦和のACL優勝は07年以来10年ぶり、日本勢全体でも08年のガンバ大阪以来9年ぶりだった。
ツイッター上も歓喜に沸くなか、上西氏のコメントは趣きが違った。25日、
「レッズおめでとう。絶賛したかったけど、ただ前に出るだけのサッカーってなんだろう。素人の私がみれば外に球を出さないのは楽しかったけれど、狭いフィールドで何かやってただけ。選手の運動量もあの程度なのに、案の定後半はグダグダ。ほめたいサッカーしてよ。でもACLチャンピオンは良かった」
と結果を称賛しつつ、内容に不満を漏らす。そして、良くも悪くも注目を浴びたのがこの投稿だった。
「レッズなんて、サンフレッチェを航空母艦にして、アルビレックスの戦闘機のせてるだけじゃん」
アジア制覇に水を差したような言葉には「何も、知らないクセに」「全くもって共感できひん」「サッカーを全く知らないのに、的外れで不快な発言」などと批判が殺到。ところが、ツイッターのほかネット掲示板でも
「このツイートだけは共感できる」
「この発言は正しい。まさに正論だろう」
「嫌いだけどこれは感心した」
との声が少なくない。
というのも、浦和はGK西川周作、DF槙野智章、MF柏木陽介、DF森脇良太(決勝第2戦はベンチ)ら現在のチームのベースとなっている選手がサンフレッチェ広島から移籍してきた。ミハイロ・ペトロビッチ前監督が浦和の前に広島で監督をしており、当時の教え子たちを獲得した形だ。こうした浦和による広島の選手獲得は時に「サンフレッズ浦島」などと揶揄されることもある。また、今季アルビレックス新潟から浦和に加入したMFラファエル・シルバは、決勝2戦でゴール。ACL得点ランキング2位の計9点をマークし、優勝の立役者となった。