松尾貴史も批判「ピントがずれている」
また、今回のプロジェクトの概要と、主催者側が掲げるテーマのズレを指摘する意見も目立つ。バングルの販売やギネス挑戦などの企画が、「どうして被災地への鎮魂に繋がるのか」――こうした指摘も相次いでいるのだ。
実際、ツイッターには、
「気持ち悪いと思うのは、一大商業イベントに震災復興とか、命の大切さを伝えたいとか精神性をこじつけていること」
「生まれ育った場所を震災で離れざるを得なかった人々に、150年生まれ育った木をその場所から引き離してクリスマスのために?神戸に飾る?」
などの書き込みが数多く出ている。
さらには、そら植物園の西畠代表の発言を問題視する意見も。今回のプロジェクトに関連するクラウドファンディングページには、西畠氏のコメントとして、「(アスナロは)木材としてもヒノキより格下、いわば落ちこぼれの樹として扱われています」と記されている。
このコメントについても、「クリスマスツリーとして利用しといて『落ちこぼれの木』発言は無いでしょう」「まさか樹齢150年のアスナロが落ちこぼれ扱いされるとは...」との批判がネット上に寄せられている。
なお、今回のプロジェクトを批判しているのは一般のネットユーザーだけではない。神戸市生まれのタレント・松尾貴史さんは、11月26日の毎日新聞(ウェブ版)のコラムで、
「ヒノキのような上等の木ではない『落ちこぼれの木』が、世界一になるという『美談』を作ろうとしていたらしい。何の因果で『落ちこぼれ』呼ばわりされなくてはならないのか、全くもって意味がわからない。そして、こんな行為を『復興のシンボル』扱いすることもセンスが悪く、全くもってピントがずれている」
と痛烈な批判を送っている。