池坊議長、白鵬擁護し貴乃花を批判 「あまりに協会寄り」の声も

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   大相撲の横綱・日馬富士の暴行問題などに絡んで、日本相撲協会評議員会の池坊保子(いけのぼう・やすこ)議長の発言に賛否が分かれている。

   九州場所千秋楽の翌日、2017年11月27日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では、横綱・白鵬が優勝インタビューでとった「万歳」について、「良かったと思います」「事件は事件、それとこれとは区別することが必要」として擁護。出演者からは異論が出た。

  • 貴乃花親方(画像は貴乃花部屋公式サイトから)
    貴乃花親方(画像は貴乃花部屋公式サイトから)
  • 貴乃花親方(画像は貴乃花部屋公式サイトから)

「明るい感じがあふれてきて」

   日馬富士による平幕・貴ノ岩への暴行は本場所中に発覚。40回目の幕内最高優勝を果たした白鵬は千秋楽26日の優勝インタビューで、「この場を借りて、場所中に水を差すようになってしまったこと、全国の相撲ファンに力士代表としてお詫び致したいと思います」と謝罪。直後、「場所後に真実を話し、膿(うみ)を出し切って、日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵にあげてあげたいなと思います」と発言し、最後は万歳三唱で締めた。

   27日の「モーニングショー」に出演した池坊保子氏はこの「万歳」について「私は良かったと思っています」とし、

「明るい感じがあふれてきて。事件は事件、それとこれとは区別することが必要です。それがファンに対する責任でもあると思う」

と白鵬の行動を肯定した。

   だが番組では、東京相撲記者クラブ会友の大隅潔氏が、「横綱は品格と力量。力量は抜群ですが、今場所の白鵬は相撲で物言いをつけるとか、ああいうことをしたから万歳する立場じゃないと思います」と苦言。さらに住田裕子弁護士は「バランスが大事で、『明るく』と言ってもこれだけで終わってはいけない」と白鵬の振る舞いに釘を刺した。

「やりすぎなんですよ。ご自分は力士ですから、『代表として』も協会が決めることで、『あげてあげたい』というのは踏み込み過ぎです。『加害者』と『被害者』をある意味で同列に扱っているんです。『加害者』の日馬富士をかなり擁護しているように見えて、バランスを失している。やることはいいけど、やり方が不適切だったと思います」

   池坊氏は23日の「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)で、白鵬が22日の嘉風戦で黒星を喫した後に見せた、土俵での仁王立ちの「抗議」にも「文化の違い」という点で理解を示している。

「良いとは思わないけど、モンゴルと日本の民族の文化の違いがあるんじゃないかと思います。日本は負けたら潔く、悪かった、みたいだけど、そうでなくて納得いかないところはいつまでも追求したいところがある。農耕民族はみんな仲良く。狩猟民族だから白鵬さんは時々そういうところが出る」

「いじめもそうですが、まずは隠蔽がいけない」

   一方、上記「モーニングショー」で池坊氏は、「被害者」側の貴乃花親方の振る舞いに懐疑的だ。番組は千秋楽後の貴乃花部屋の打ち上げで、親方が述べたあいさつを紹介。「貴ノ岩の容体は普通の、転んだり、普通に殴られたりでできるような傷ではありません。それを私が最初隠していた本人から傷口を見て早期に行動を起こしたというまでです」などと今回の問題にもふれていたが、鳥取県警に被害届を提出しつつ相撲協会に報告しなかった点については言及がなかった。

   池坊氏は「なぜ報告しなかったかもお答えにならないといけない。失念したのか、協会と立ち向かうつもりだったのか」と苦言。「いじめもそうですが、まずは隠蔽がいけない。そのことはここ(あいさつ)で貴乃花親方も言っている。速やかに事情聴取に応じてほしい」と求めた。協会の危機管理委員会が進める調査にも「どちらをかばうとか、かばわないとかいうことではなくて、公平に判断する組織だと考えていただきたい」と理解を求めた。

   池坊氏のこうした発言にはツイッターでも賛否が出ている。元警察官僚で元参院議員の小野次郎氏は27日、

「池坊保子氏は、相撲協会を管理監督する存在として不適格だ。政治家としても存じ上げるが、少なくとも今回の事件に対する評価/認識が、真剣に相撲の将来を見つめる公正な思慮を欠いている。厳しい批判を受けている昨夜の白鵬の挨拶と万歳三唱。頭の中が白鵬と同じレベル」

と厳しい言葉を投げかけた。一般ユーザーからも

「あまりにも相撲協会寄りの発言でまったく信用できないよなあ・・・」
「池坊保子が相撲協会の太鼓持ちをして、必死に話をしている姿は、惨めすぎて...何を言いたいのかわからない...」
「日馬富士の件、池坊さんでてるよ。白鵬に甘過ぎじゃないか」

といった声が出ている。一部には、「池坊さん本当に気の毒です」と矢面に立つ同氏を擁護する声もあった。

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