500形は「電気の流れがスイッチの動きで機械的に目で分かる」
現時点では警笛が鳴って前照灯が点灯できる程度だが、東京メトロの留岡正男常務取締役(車両担当)は、
「ちょっとクリティカルな話をしたい。(修復したのは)3両。(車両基地)構内なら動かなくなってもいいが、止まると困るようなところに、やっぱり行きたいと思っていてですね...」
とあいさつ。3両つなげて運行することで、仮に1両が故障した場合でも運行が続けられる環境を作りたい考えだ。将来的にはイベント列車として運行されることもありそうだが、そのためには最新の列車自動制御装置(ATC)を搭載する必要があり、技術的に乗り越えるべき課題は多そうだ。
東京メトロとしては、歴史的車両を保全するだけでなく、制御がコンピューター化された現行車両に比べて「アナログ」な500形を社員教育に生かしたい考え。留岡氏は
「こういった車(500形)は、電気の流れが分からないとメンテナンスができない。逆に言うと、電気の流れがスイッチの動きで機械的に目で分かる。そういうところから電車の基本を学んで、それに基づいて今の車両があることを十分認識してもらいたい」
と話した。
一般向けには12月10日の車両基地公開イベント(要事前申し込み、締め切り済み)でお披露目される。