日本で定着するか「自転車シェアリング」 短距離移動に利便性、健康増進にも

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   都会の勤め人にとって、朝の通勤電車がストップするほど憂うつなことはない。最近でも東急田園都市線が停電で長時間運転見合わせとなった。運転再開を待つか、長い列に並んで大混雑の代替バスに乗るか、自腹を切ってタクシーに乗るか、いずれにしても通勤客はゲンナリだ。

   こういう場合、自転車が「救世主」になるかもしれない。近年、東京都市部では自転車シェアリングサービスが増えてきた。今後、通勤や業務中の移動でニーズが高まる可能性がある。

  • 中国では自転車シェアリングが一気に拡大した(広東省深センにて2017年11月23日撮影)
    中国では自転車シェアリングが一気に拡大した(広東省深センにて2017年11月23日撮影)
  • 中国では自転車シェアリングが一気に拡大した(広東省深センにて2017年11月23日撮影)
    中国では自転車シェアリングが一気に拡大した(広東省深センにて2017年11月23日撮影)
  • セブン-イレブン店舗に設置される「ステーション」イメージ(発表資料より)
    セブン-イレブン店舗に設置される「ステーション」イメージ(発表資料より)
  • 中国では自転車シェアリングが一気に拡大した(広東省深センにて2017年11月23日撮影)
  • 中国では自転車シェアリングが一気に拡大した(広東省深センにて2017年11月23日撮影)
  • セブン-イレブン店舗に設置される「ステーション」イメージ(発表資料より)

借りた場所に返却しなくてもよい

   セブン-イレブンジャパンは2017年11月21日、ソフトバンクグループのOpenStreet社と自転車シェアリング事業での協業を発表した。2018年度中に、全国のセブン-イレブン1000店舗を「貸し自転車置き場」として利用できるようにする予定だ。

   既に東京都を中心に展開している「HELLO CYCLING」のサービスを使う。インターネット上で無料の会員登録を済ませた後、近くの貸し自転車置き場をスマートフォンなどで探して予約する。その際に送られてきた暗証番号を自転車の操作パネルに入力して開錠、使用する。返却は所定の置き場であればどこでもよい。料金は15分ごとに加算され、支払いはクレジットカードや、携帯電話大手3社の決済と連携させることもできる。

   セブン-イレブンは、従来から別の自転車シェアリング事業を手掛けてきた。NTTドコモが、東京都港区や中央区など7区で行うサービスと協力している。利用方法はHELLO CYCLINGのサービスとほぼ同じと考えてよいが、利用時間の単位が30分ごとで、支払方法はクレジットカード以外では、ドコモのみ携帯電話料金の決済と結び付けられる点が違う。1回のみ利用の場合、最初の30分は150円で、以後30分ごとに100円ずつ加算される。

   いずれも予約が簡単で手軽に利用でき、わざわざ借りた場所へ返却に赴く必要がない。東京以外にも全国の都市部でサービスが拡大しており、利用機会は増えるだろう。

中国2大サービスも日本上陸へ

   自転車シェアリングで先行したのは、中国だ。「モバイク」と「Ofo」という大手2社が、北京や上海をはじめとした主要都市のほか、海外にも事業を拡大している。

   モバイクの特徴は、「乗り捨て」が可能な点だ。中国では、必ずしも所定の置き場に戻す必要はない。自転車にはGPS(全地球測位システム)が内蔵されており、「返却場所」が分かる仕組みになっているので運営側が後から回収に行く。

   モバイクは2017年に日本法人を設立し、8月から札幌市でサービスを始めた。ただ日本の場合は乗り捨てではなく、使用後は「専用駐輪スペースに駐輪ください」と公式ウェブサイトにある。

   Ofoはソフトバンクコマース&サービスと提携したことを、17年8月9日に発表。東京や大阪で9月以降にサービスを開始する計画だとしていた。J-CASTヘルスケアが11月22日、ソフトバンクコマース&サービスに取材したところ、「現在サービス開始に向け、日程を含めて調整中」(広報室)とのことで、まだスタートはしていない。

   自転車シェアリングのサービスが便利になれば、運動不足になりがちな都会のビジネスパーソンにとって、仕事でのちょっとした外出時に電車やタクシーに代わって利用すれば、軽いエクササイズとして重宝できそうだ。

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