表現規制などにつながる、との見方もあるが
コンビニでの成人雑誌「規制」に対しては、「表現の自由」への圧迫につながるとして否定的な声も少なくない。2016年には上記の堺市の取り組みに対し、日本雑誌協会と日本書籍出版協会が連名で、「図書類への恣意的な規制強化につながる」として撤回を求める声明などを発表している。
ツイッターでも、
「フェミが権力者と組んで、コンビニの言論弾圧で口火を切って、日本全国の本屋さんにも言論弾圧が広がるという。『歴史に残るほどの、フェミニストと権力者による書物への日本全国の規模の言論弾圧』ですね」
「ミニストップが成人雑誌販売を止めたことで一番おっかないのは『クレーマーの声に屈する表現規制の前例を作った』ってとこだと思うんですよね。今後全国で同じ声が挙がって、そのたびに連中に持ち出されるわけですよ、『先進的なミニストップはこの意見を受け入れた、お前はどうだ』ってね」
「千葉市は表現の弾圧をやめろ。ミニストップはその杜撰な経営判断が文化破壊につながることを理解せよ。安心して利用出来るコンビニ?女性向け成人誌置いたらええがな」
など、主に「表現の自由」の観点から議論が沸騰している。千葉市による「働きかけ」の妥当性も含め、厳しい批判も少なくない。
一方、こうした「高邁な」論議はさておき、実際にコンビニで成人雑誌を購入しているのはどんな層なのだろうか? ミニストップの広報担当者はこう語る。
「メインの客層は、50代以上の比較的高齢の男性の方です」
というと、やはりネットが苦手な?
「そうですね、紙面で見られることを好まれる方々かと」
ローソンの担当者も、やはり「シニア層が多いと聞いています」という。
なにしろ現在は、ネット上で簡単に成人向けコンテンツが、しかも無料で閲覧可能だ。わざわざ雑誌で、しかもコンビニで購入する層は、ネットに疎い人々であろうことは、容易に想像できる。
SNSでの激論は「当事者」とは離れたところで、現在も続いている。