「極悪玉」の数値はどうしたらわかる?
悪玉コレステロールとレムナントコレステロールを合わせた「総悪玉コレステロール」の数値は、総コレステロールからHDLコレステロールを引くだけ。150以上でやや危険、170以上で危険だ。結果に総コレステロールの記載がない場合は、LDLコレステロールの数値に30を足すと「総悪玉」の目安となる。HDLやLDLの数値が正常でも、「総悪玉」は危険な場合もあるので、是非計算してみて。
大阪大学医学部の増田大作特任助教によると、レムナントコレステロールの数値を正しく測定するには時間とコストがかかり、健康診断では測りにくいため、これまで項目になかった。
しかし日本動脈硬化学会の最新のガイドラインには、「総悪玉コレステロール」を「non-HDLコレステロール」として、「LDL-C(悪玉コレステロールの数値)よりも動脈硬化性疾患の発症予測能が優れている」との記載がある。総コレステロールからHDLコレステロールを引いた数値でリスクが評価できるようになり、今後多くの団体で健康診断の結果への記載が期待される。
「総悪玉」を減らすための対策として、食べ過ぎないよう心がけよう。特に肉などに含まれる飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを増やすので、数値が高めの人は必要以上に肉を食べないように。食物繊維はコレステロールの吸収を抑えるので、大豆類や野菜を積極的に摂(と)ろう。
食事に是非取り入れたいのが魚だ。特にサバやイワシなどの青魚に含まれる「EPA(エイコサペンタエン酸)」は、「総悪玉」の数値を下げる効果がある。加熱すると減ってしまうので、刺身で食べるのがベストだ。