名古屋城の復元めぐり論争 「史実に忠実」か「エレベーターは必要」か

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姫路城がエレベーターを設置しない理由とは

   J-CASTニュースが観光文化交流局に話を聞くと、担当者は、

「市長から障害者団体の方々の意見をよく聞くように、と指示されています」

と話した。市としては有識者会議などで、忠実に再現することが命題となっている。そのためエレベーターは設置しない方針だが、あくまで方針であり、竹中工務店が提案していたようなエレベーターが完全に無くなったわけではない、とした。完成までには5年あり、市長はそれまでに車いすでも移動できる最新の技術が生まれるのではないか、とも考えているという。エレベーターをどうするかの結論は17年度中にはっきりさせたいと考えているという。

   ネット上ではこの件について、

「目立たない所に設置したエレベーター以外は、忠実に作ればいいだろう。今時バリアフリーに逆行って何考えてんだ」
「忠実に復元したと謳って、エレベーターがあったら観光客の笑いものになるだけ」

などと賛否両論が語られている。

   では、お城にエレベーターは必要なのだろうか。大阪城などコンクリートで建てなおされた城はエレベーターが付いているが、姫路城など江戸時代からそのまま残っている城は付いていない。J-CASTニュースが姫路城に取材したところ、「エレベーターはありますか?」という問い合わせがたまにあるのだという。エレベーターがあれば便利なのは間違いなく、15年に5年をかけた天守閣の保存修理工事を完成させたけれども、工事の間は特別に仮設エレベーターを設置し車いすでも移動できるようにしたところ大好評だった、という。ただし、これはあくまで仮設として期間限定で設置したもの。もしエレベーターを本格的に設置するとすれば、それは「文化財破壊」になりかねない。

「エレベーターを設置するなどもってのほかなんです。江戸時代から続くありのままの姫路城を見てくださいと話しております」

と担当者は説明した。

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