「だが、ちょっと待ってほしい」 「朝日新聞の定番フレーズ」説を検証

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実はあの新聞もよく使っている

   朝日新聞では「ちょっと待ってほしい」という表現が目立つ。これは確かだ。だが、これが朝日特有の現象と見るのは早計ではないか。

   実は、もう一つ「ちょっと待ってほしい」が多い新聞がある。朝日とは正反対の論調で知られる産経新聞だ。

「先日テレビのニュースが、米国で男同士の夫婦?が今度は子どもが欲しいと養子縁組を求めて裁判を起こしたと報じていた。(中略)だが、ちょっと待ってほしい。そもそも男と男が結婚して夫婦になることが、ごく自然なのだろうか」(1998年7月28日付夕刊)
「『原発が稼働しなくても停電も起きず大丈夫だったではないか。だから原発は不要だ』と言う人たちもいる。しかし、ちょっと待ってほしい。停電しないで済んだのは、(中略)献身的な努力のおかげである」(2015年8月17日付夕刊〈大阪版〉)
「最大の理由は政府の情報開示が不足しているからだという。だが、ちょっと待ってほしい。平成22年10月に政府として初めてTPPに意欲を示したのは、民進党の前身である民主党政権の菅直人首相だったはず」(16年4月9日付朝刊)

   その数は188本に上り(日経テレコン収録分)、全国紙では朝日に次ぐ。朝日ばかりが「ちょっと待って」ほしがっているという風潮はいかがなものか。

   それにしても、なぜこのような文句が定型化したのか。これについては、今後さらなる研究が必要になりそうだ。

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