「だが、ちょっと待ってほしい」 「朝日新聞の定番フレーズ」説を検証

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本当に使われているのか

   だが、ちょっと待ってほしい。本当に朝日新聞は、このような言い回しを使っているのか。

   「日経テレコン」のデータベースに収録される1985年以降の紙面を調べてみると、「ちょっと待ってほしい(待って欲しい、待ってもらいたい、待っていただきたい)」を含む記事の検索結果は、267本見つかった。表記の揺れや収録範囲の違いもあるとはいえ、読売新聞が99本ということを考えると、相対的に「ちょっと待ってほしい」を多用しているとみて間違いない。

   うち社説は33本で、およそ1年に1本という計算になる。

「臨教審をつくるときから、中曽根首相は『教育改革は、政府全体で取り組むべきとき』といい、『臨教審の答申が出たら、最大限に尊重する』と強調していた。その公約を守る姿勢を見せる、ということだろう。しかし、ちょっと待ってほしいと思う。臨教審の設置では、重要な公約がほかにもあった」(1985年7月7日)
「サマータイムの導入に積極的な資源エネルギー庁は、こんな利点をあげる。遅くとも一九九六年には、実施したいという。ちょっと待ってほしい。世界の七十三カ国で実施されているといっても、日々の生活にかかわる事柄である。役所が押しつける性格のものではあるまい」(94年7月18日)
「このうち、地域スポーツ振興では、全国一万カ所の地域スポーツクラブと三百カ所の広域スポーツセンター設置をうたう。(中略)夢のような計画である。だが、ちょっと待ってほしい。(中略)まずは既存施設の活用が大切だ」(98年5月27日朝刊)
「自らの任期中は日韓の和解は無理だと言っているようにも響く。だがちょっと待ってほしい。領土問題を正面にすえたのでは、日韓の関係はにっちもさっちもいかなくなる」(2006年4月26日)
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