ある日の朝日新聞の社説に、「おっ」と身を乗り出した。2017年11月21日付朝刊に掲載された、「姉妹都市 市民交流を続けてこそ」と題した一文である。
米サンフランシスコ市の慰安婦像をめぐり、姉妹都市提携の解消も辞さない姿勢を示した、吉村洋文・大阪市長に「モノ申す」内容だ。そこに、こんな一節があった。
「(前略)サンフランシスコ側が方針を覆さない限り、年内にも姉妹都市提携を解消する意向だ。ちょっと待ってほしい。姉妹都市の関係のもとで育まれてきた交流は、双方の市民の歴史的財産である。市長の一存で断ち切ってよいものではない」
ネットでは以前からネタにされているが
実はネット上では以前から、朝日新聞の紙上では、
「(だが、)ちょっと待ってほしい」
という言葉が頻出する、と指摘されていた。たとえば、オンライン上の事典サイト「ニコニコ大百科」には以下のようにある。
「だがちょっと待って欲しいとは、主に朝日新聞の社説『天声人語』など、社説や論文でよく使われる言い回しである(※原文ママ)」
「主に、今まで提示された事実から導かれる結論をひっくり返して、独自の逆の結論を出そうとする時に使われる。(中略)ネット上では、無理矢理な結論を出すネタでよく使われる言い回しとなっている」
過去のログなどを調べると、少なくとも2005年ごろには、2ちゃんねるなどで「朝日新聞にありがちなフレーズ」として認知されていたようだ。