海外でのつまずきをどう克服するか
国内証券大手3社は相次いでカルビーの目標株価を引き下げた。SMBC日興証券は11月7日付のリポートで3700円を3400円にした。今後の注目点として「北米事業を再び成長軌道に戻せるか」「フルグラ(ライ麦などを原料とする朝食用シリアル)を中国市場で開拓・拡販できるか」の2点を挙げた。一方で国内については「今年はジャガイモが豊作なため増収に転じるだろう」としている。目標株価を4100円から3800円に引き下げた野村証券は「北米の回復に不透明感が残る」と指摘。大和証券も4100円から3800円に引き下げ、「国内事業の回復は順調に推移するものの、海外事業の回復には時間がかかる印象」とした。
東日本大震災が発生した2011年3月11日に株式を上場したカルビー。宇都宮市の工場が被災するなどの影響も乗り越え、「フルグラ」の普及などで業績を拡大してきた。成長の活路を求める海外でのつまずきをどう克服するかに市場は注目している。