ハードコア弁当、「シュール」「潔い」と大注目 考案者のピン芸人を直撃すると...

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   「ハードコア弁当」。こんな一風変わった名前の手作り弁当が、いまツイッターを中心に注目を集めている。タッパーに敷き詰めた白飯の上に、出来合いのおかず一品を載せただけの簡素な弁当だ。

   考案者はお笑い芸人の「ホイップ坊や」さん(31)。J-CASTニュースの取材に、ネーミングの由来について「ただの『貧乏めし』でも、『ハードコア』と表現するとどこかポジティブに聞こえる。強がりというか、ユーモアですね」と話す。

  • おかずはハムだけ!「ハードコア弁当」話題に(画像はホイップ坊やさんのツイッターより)
    おかずはハムだけ!「ハードコア弁当」話題に(画像はホイップ坊やさんのツイッターより)
  • ホイップ坊やさんは芸歴9年目のピン芸人だ(画像は本人のブログより)
    ホイップ坊やさんは芸歴9年目のピン芸人だ(画像は本人のブログより)
  • 一度に5食を作り置きするという(画像はツイッターより)
    一度に5食を作り置きするという(画像はツイッターより)
  • おかずが「サラダチキン」のときも(画像はツイッターより)
    おかずが「サラダチキン」のときも(画像はツイッターより)
  • おかずはハムだけ!「ハードコア弁当」話題に(画像はホイップ坊やさんのツイッターより)
  • ホイップ坊やさんは芸歴9年目のピン芸人だ(画像は本人のブログより)
  • 一度に5食を作り置きするという(画像はツイッターより)
  • おかずが「サラダチキン」のときも(画像はツイッターより)

「なんかめっちゃ親近感湧く」

   ホイップ坊やさんは、主に都内の劇場で活動する芸歴9年目のピン芸人。タッパーに白飯を敷き、その上におかずを載せる「ハードコア弁当」は、10年ほど前から作り続けているという。2017年1月から、弁当を作るたびにその写真をSNSに投稿している。

   今回、「ハードコア弁当」が大きな注目を集めたのは、あるツイッターユーザーが11月18日に「面白い弁当作ってる人見つけた」と紹介したこと。投稿は7000回以上のリツイート、1万2000件以上の「いいね」を集めるなど、大きく拡散された(21日夕時点)。

   実際、ホイップ坊やさんが投稿している「ハードコア弁当」の写真をみると、その絵面は異様にシンプル。透明のタッパーに白飯が入れられ、上にはほぼ決まって茶色いおかず(ハムやベーコン、唐揚げ、アジフライなど)が一品ポツリと載っている。

   その見た目が「シュールで面白い」「とても合理的でいい」などと話題を呼び、ツイッターでは、

「ハードコア弁当...何だかすごく惹かれる」
「なんかめっちゃ親近感湧くww」
「正直言って、自分のはハードコア弁当でいいと思ってるんだ...憧れるあの潔さ...」

といった反響が広がることになった。

   ところで、「ハードコア弁当」が生まれた経緯とは何なのか。J-CASTニュースが11月21日、考案者のホイップ坊やさんに聞くと、

「20歳くらいの頃から、自分で弁当を作っています。最初は2段弁当で、上の段におかず、下の段にご飯を入れていたんですが、だんだんと面倒くさくなってきて、今のような形に落ち着きました」

と話す。メリットとしては、洗い物が少なくて済むことや、単純に値段が安いことなどが挙げられるという。

「100円以上のおかずは乗せたことがない」

   ホイップ坊やさんの「ハードコア弁当」の作り方は以下の通り。

   まず、白飯の上に乗せるおかずはスーパーなどで半額惣菜をまとめて購入。次に5合炊きの炊飯器で大量の白米を炊き、タッパーに1合ずつ小分けした上でおかずを載せ、一気に5食分の弁当を作る。そのまま冷凍庫で保存し、必要なときに取り出して持っていくという。

   1食分の「ハードコア弁当」にかかる金額は高くても130~140円程度。ホイップ坊やさんは取材の中で、「これまで、100円以上のおかずは乗せたことがないですね」とどこか誇らしげに語る。

   ツイッター上では「野菜が少ない」「飽きそう」との指摘も出ているが、これについて本人は、

「あんまり、食に興味がないんですよね。普段から野菜も嫌いでほとんど食べないので、僕にとってはこれで全く問題ないです」

としていた。ちなみに、これまで作った中でとくに印象的だった「ハードコア弁当」を聞くと、

「バイト先で、賞味期限が切れた防災用の袋詰め白米をもらったことがありまして、それにふりかけだけをかけて、袋のまま食べたことがありました。さすがにハードコア過ぎだろ、とは自分でも思いましたね」

と振り返っていた。

「ハードコア弁当」の定義は...

   また、ホイップ坊やさんのブログでは、「ハードコア弁当」について、「華やかさと手間がインフレ化していく昨今の弁当界に一石を投じたいと思っています」との記述も。こうしたアンチテーゼ的な主張の狙いについて聞くと、

「若干、ハッタリを効かせすぎた気もしますが...。ただ、インスタグラムとかの投稿には出てこないだけで、一人暮らしの人は、結構こうしたシンプルな弁当を食べている人も多いかな、と思って。そういう人たちから共感が集まればいいな、とは考えていました」

と話していた。

   なお、ホイップ坊やさんによれば「ハードコア弁当に明確な定義はありません」。その上で、

「自分にとって1番『楽』に作れる弁当が『ハードコア弁当』だと思っています。無理に僕の真似をするのではなく、あなたが考える『ハードコア弁当』にチャレンジして貰えれば嬉しいですかね」

としていた。

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