まさに「情報戦」日馬富士問題 連日の新証言...裏には何が?

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宴席の模様めぐり「正反対」の証言

   「暴行のきっかけ」をめぐってはいっそう錯綜している。当初、酔った日馬富士が話している最中に貴ノ岩がスマートフォンを操作し激怒した、とされていた。

   中でも、「週刊朝日」が15日にウェブ版で配信した記事では、「同席した力士ら関係者」の証言をベースに、白鵬や貴ノ岩らがお互いに冗談を言い、「ガハハハッ」と笑い合うような和やかなムードだったところに、突如日馬富士がキレ出し、ビール瓶で貴ノ岩を殴り、止めに入った白鵬らも振り払った――とかなり詳細に記述していた。

   一方、白鵬は16日に「ビール瓶で殴った」ことについては否定。さらに、19日付の日刊スポーツは「独占掲載」の文字とともに、鳥取県警の捜査関係者らの話として、まったく別の「事実」を次のように報じた。

   はじまりは9月下旬の錦糸町のバー。酔った貴ノ岩がモンゴル出身の後輩力士らを相手に「俺は白鵬に勝った」「あなたたちの時代は終わった」「これからは俺たちの時代」などと口にした。この話は後日、同席者を通じて白鵬に伝わった。白鵬は問題の10月25日深夜(26日未明)の酒席で、貴ノ岩に錦糸町の話を持ちかけ態度を叱った。そこで、貴ノ岩がスマホを操作しているのに気付いた日馬富士が「大横綱が話している時に何してんだ」と頭を叩いたが、反抗的な態度をとられてさらなる暴行にいたった。貴ノ岩に話をしていたのは白鵬だったというのだ。

   さらにスポーツ報知が19日付で報じたのは、貴ノ岩が「今年の夏巡業中に同じモンゴル人力士を殴打していた」という内容。別の部屋の幕下以下の力士の「顔面を数発殴り、膝蹴り」し、「多くの力士が目撃していた」という。被害届は出されなかったが、日馬富士にこの件が伝わった。10月の暴行は「許されるものではない」としながら、「思い上がった後輩の態度を許せないと判断した横綱の『制裁』の意味もあったと指摘する声もある」とも書いている。

   いずれも、「関係者」による情報だが、その内容、そして受ける印象は180度異なる。A説が広まれば、B説が飛び出す――といった具合だ。はたしてその裏には、どのような「思惑」があるのか。

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