子どもの肥満予防、学校に給水器を 米国で進む一石三鳥の超簡単方法

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   子どもの肥満が社会問題になっている米国で、小中学校の食堂に給水器を設置すると肥満の防止に効果があるという研究が発表された。

   子どもたちが牛乳や清涼飲料水などの代わりに水を飲むようになるからで、肥満の減少効果はわずかだが、全米の小中学校に導入すると、医療費が1兆4000万円も節約できるという。

  • 子どもの肥満を減らす超簡単方法は
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水を飲む量が3倍に増え、清涼飲料水を飲まなくなる

   研究を行なったのは、米イリノイ州立大学とニューヨーク州立大学の合同チームで、小児肥満専門誌「Pediatric Obesity」(電子版)の2017年9月22日号に発表した。

   論文によると、米国の小中学校には学校の食堂(カフェテリア)の給水器(ウォーター・サーバー)を設置する動きが広がっている。研究チームは、2009~2013年にニューヨーク市に試験的に導入された小中学校1227校の子ども約107万人の身長・体重・BMI(肥満度を示す体格指数)の変化を調べた。そして、同じニューヨーク市で導入されていない学校の子ども約455万人と比較した。

   その結果、BMIでは男女とも0.2~0.3ポイントとわずかだが、給水器を導入した子どもの方が肥満度は低くなった。これは、統計的に有意な数値で、過体重・肥満になるリスクを男児で0.9%、女児で0.6%減少させる効果があったことになる。また、研究チームは、全米の小中学校に給水器を導入した場合の医療費の削減効果も試算した。57万人の小児肥満を防ぐことにつながるため、給水器の設置費用を差し引いても、肥満による生涯医療費を総額131億ドル(1兆4000万円)削減できる計算だ。また、全部の子どもが生涯に受ける利益は、平均で174ドル(1万4000円)になる。給水器設置費用1ドル分で、15ドルの効果が上がるという。

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