加熱・電子タバコ「推奨できず」と呼吸器学会 紙巻タバコ同様、本人にも周りにも健康被害

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レーザー光線で見ると、周囲に有害な蒸気を吐き出している

   (3)電子タバコ(ニコチン入り)のエアロゾルには、「ニコチン量は紙巻きタバコと同程度だが、ほかの揮発性有害物質が20~60%と少ないため、より健康的である」という擁護論がある。しかし、有害物質の20~60%程度の減少が健康被害の低減につながるという科学的根拠は全くない。それらの有害物質が通常の大気中に含まれている量と比較すると、14~111倍も高いのだ。

   (4)「新型タバコは受動喫煙危害が少ない」とする説があるが、特殊なレーザー光線で呼気を照射すると、大量のエアロゾルを吐き出していることが確認されている。特に電子タバコの使用者の呼気には、ニッケルやクロムなどの重金属濃度が紙巻タバコの煙より多く含まれている。また、世界保健機構(WHO)も「電子タバコのエアロゾルにさらされると健康に悪影響をもたらす可能性がある」と警告している。

   以上のことから、同学会は、加熱タバコや電子タバコの使用は推奨できない、また、従来の紙巻タバコと同様にすべての飲食店、公共の場所、公共交通機関での使用を禁止すべきだと訴えている。

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