夕方以降の売り上げアップに貢献
「acure」はJR東日本のエキナカに設置されているため、ビジネスパーソン、なかでも30~40代の男性の利用が多いのが特徴。JR東日本ウォータービジネスによると、「小腹満たし系飲料」の時間帯売り上げの構成比をみると、ビジネスパーソンの仕事帰りにあたる19時過ぎからジワジワと上昇。23時~0時にピークを迎える。
「acureは、一般的に朝8時ごろに利用のピークを迎えます。会社の通勤途中、手軽に購入できる便利さがいいようですが、『小腹満たし系』については、そのピークの山が夕方から夜遅くなります」と説明。23時30分ごろにはエキナカの売店が閉まることもあり、呑んだ後や残業で帰宅が遅くなったビジネスパーソンの、ちょっとした空腹感を満たす飲み物として売り上げを伸ばしているようだ。
同社としては、売り上げが落ちてくる夕方以降の売り上げアップに貢献する商品として期待している。
飲料の自販機の国内設置台数はここ数年、減少傾向にある。日本自動販売システム機械工業会の「自販機普及台数および年間自販金額 2016年版」によると、2016年12月末の飲料自販機の普及台数は、前年比2.9%減の247 万4600台。それに伴い、売上高も減少。飲料自販機の2016年の売上高は、2兆298億200万円だった。
設置台数の減少要因には、コンビニエンスストアのカウンターコーヒーやファストフード、ディスカウントストアなどとの競合激化に加えて、自販機の売り上げ減少で、飲料メーカーの自販機への投資意欲が著しく低下しことなどがあげられる。
その一方で、最近は「acure」のような次世代型自販機が続々と登場。天気や気温などの変化から飲み物をオススメしたり、よりユーザーにあった飲み物を提案したりするマーケティング機能や災害用機能、省エネ自販機におしゃべり自販機、飲み物以外の商品を発売する機能といった最新技術を詰め込んだ自販機が続々開発され、投入されている。