いま、家電業界でちょっとしたトレンドになっているのが「お一人様用」の製品だ。家族での利用を前提に、あれもこれもと機能を詰め込んだ大手メーカーの逆を行き、使いやすいサイズ感、シンプルな操作性を売りにした製品が、一人暮らしや少人数の家族のユーザーに受け入れられている。
そうした中、サンコー(東京・千代田区)が売り出した「お一人様用ハンディ炊飯器」(税込4730円)が、好評な売れ行きを記録しているという。
同時にレトルト食品も温められる
「初回入荷分がすべて売り切れまして......今現在は在庫がなくなり、入荷待ちの状態です」
そう語るのは、「サンコーレアモノショップ」の広報担当者だ。
「お一人様用ハンディ炊飯器」は、一見すると2段式の弁当箱によく似ている。サイズも、縦幅22.5センチ、横幅13.5センチ、高さ15.5センチ(重量は1キロ)と、少し大きめの弁当箱ほどである。
ふたを開けると、そのまま食器として使える容器が2つ収まっている。炊ける量は一つあたり最大0.65合で、ちょうどご飯一杯分ほど。2つとも使ってご飯を炊いてもいいし、片方をレトルト食品の温めやゆで卵、温野菜、味噌汁作りなどに使うこともできる。
おかずも一緒に作ることで、この炊飯器ひとつで一食のランチになる、というのがポイントです」(担当者)
「お一人様用」の小型製品、あるいは持ち運びが可能な炊飯器具はほかにもあるが、その双方を兼ね備え、弁当箱大に小型化したものはあまり例がなく、「ほかにはないサイズ」だと担当者も胸を張る。