「だんなデスノート」書籍化の狙いとは 「男性差別」批判に担当編集者は「想像外」

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男性差別との批判は「想像外でした」

――書籍化にあたって、ツイッターなどでは「男性差別ではないか」と指摘する意見もみられます。

「その視点は、まったくありませんでした。はっきり言って1ミリもなかった。指摘を受けて、初めて気がつきましたね。内容が内容だから、嫌悪感を抱く男性はいるかと思いましたが、『男性差別』という批判は想像外でしたね」

――タレントのフィフィさんも、だんなデスノートの書籍化について、男女の立場が逆だったら大変なことになるという趣旨のツイート(11月1日付)をしていました。

「男女の立場が逆だったら、笑いにならないでしょう。なんで逆が成立しないかと言えば、笑えないからなんです。この本は、笑えるじゃないですか」

――もう少し詳しくお願いします。

「逆だったら、つまり『夫が妻の悪口を言うと笑えない』というのは結局、『奥さんがかわいそう』『妻をいじめるな』という感覚を、自分も含めて多くの日本人が持っているからでしょう。これは、まだ日本が男性上位の社会だからではないでしょうか。男女平等、機会均等と言いながら日本はまだまだ男性社会です。政府が『女性が活躍できる社会を実現しよう』なんて、いまさら言っているのはその証拠。そういう社会的合意があるから、この本は通用している。だから、もし立場を逆にした本を出したら、単なる弱い者いじめと言われてしまう。夫を批判することが、強い者いじめという構図だから、本にできたんだと思います」

――確かに、サイトで夫のことを「死ね」と罵っている女性も、離婚という選択肢を取れていないですよね。

「そうです。結局のところ、話を突き詰めれば『別れたらいい』となるんです。でも、それを選べない妻がいる。それは、シングルマザーが経済的に自立できないことが大きいと思います。こうしたサイトが存在すること自体が、現在の社会が抱える問題を浮き彫りにしているとも考えられます」

――もし、「妻デスノート」というサイトが存在して、書き込みが盛り上がっていたら、書籍化しますか?

「やるかもしれません。批判は覚悟で(笑)」
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