「削りに削って」の先
POSレジ事業を抱える「リテール&プリンティング」部門の売上高は微増の2478億円、営業利益は74%増の113億円。増益は確保したものの、売上高営業利益率は4.6%と決して高くはない。IoTなどを展開するインダストリアルICT部門の売上高は7%増の1187億円だったが、19億円の営業赤字(前年同期は28億円の黒字)と振るわなかった。
「その他」に属するテレビ事業、パソコン事業はともに減収、営業赤字。2017年11月14日、テレビ事業については中国ハイセンスグループに約129億円で売却し、撤退することも決めている。
事業とは直接関係ないが、野球、ラグビーなどのスポーツ活動や、アニメ番組「サザエさん」のスポンサーなど、聖域なく見直す方針を掲げる東芝。稼ぎ頭の半導体メモリー以外は低迷しているだけに、削りに削って本当に再生できるのか、不安視する声も高まりそうだ。