ワシントン・ポスト記事の引用も怪しい
日本の外交姿勢が「対米従属」だとしてメディアで批判を展開している元外交官としては、元駐レバノン大使の天木直人氏や、元外務省国際情報局長の孫崎享氏らが知られている。
天木氏は11月7日、ツイッターで
「トランプと北朝鮮への圧力強化姿勢と米国より兵器購入を合意し、日本をトランプ大統領に売り渡した安倍首相。日本の米国植民地化はますます進むばかりだ」
とトランプ氏訪日を批判。孫崎氏は11月6日発行(7日付)の日刊ゲンダイに、
「(トランプ氏は)国際的評価も芳しくなく、G20首脳の大半が距離を置いています。特に、北朝鮮に対して武力行使を示唆するトランプ大統領に対しては冷ややかな意見が多く、制裁強化を『100%支持する』と言っているのは日本だけなのです。これほど好戦的で問題の大統領に盲目的に追従し、熱烈歓迎する日本は、国際社会からすれば極めて異常に見えるでしょう」
とコメントを寄せている。
ただ、J-CASTニュース編集部が国内の新聞や雑誌、テレビでの発言を調べた限りでは、朝鮮中央通信が引用したような元外交官の発言が報じられた事例は確認できなかった。朝鮮中央通信は、両氏らの発言を「丸めて」紹介している可能性もある。
なお、この朝鮮中央通信の論説記事では、11月6日に米ワシントン・ポスト紙が両首脳の関係を「戦略的奴隷関係」だと評したとしているが、同紙がトランプ氏訪日を伝えた記事では、こういった単語は確認できない。