ゲーム自体は「全然楽しくない。苦痛」
タイチさんをここまでゲームに駆り立てる要素は、「競争」だ。実はゲーム自体は「全然楽しくない。苦痛」と言い切る。ただし、ランキングの変動を見るのは楽しい。全国何百万人のプレーヤーの中で1位をとり、それを死守する。「ゲームは時間を費やしただけ強くなる」というのが哲学だ。
子どものころは勉強も運動もよくできた優等生。ところが田舎で競争相手がいなかったのがゲームにのめり込むきっかけとなった。「世の中には凄いヤツがいっぱいいる」と知ったのが、ネトゲの世界だったのだ。17~18歳でほぼ今のような生活を始めた。
山里「ゲームの中のレベルは上がっているけど、実生活で自分は今何も手にしていないって思ったりしない?」
「確かに何も残らない」とタイチさん。でも、残らなくても自分の人生を楽しく生きるためにゲームをやっていると満足げだ。
YOU「私なんか、何億(円分の)酒飲んでるか(爆笑)」
ゲームの傍ら、動画サイト「ユーチューブ」にゲームのプレー動画を公開したり、「攻略サイト」を運営したりして稼ぐ広告費が、収入源だ。ただ、将来の不安はある。ひとり暮らしで、病気の時に看病してくれる人がおらず、むなしくなった。今後、体力が落ちていくなかで、今と同じ生活が続けられる保証はない。
それでも最後は、「廃人生活をどれだけ続けていけるかが僕の人生」と言い切っていた。