財務省には早くも暗雲? 医師の「技術料」めぐる綱引き

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「財政規律が緩む方向に」

   ちなみに日経は同じ9日朝刊で、医療経済実態調査をめぐる厚労省の主張と財務省の反論を詳報した「病院経営評価で綱引き」という記事を掲載。読売は10日朝刊経済面で財政審の提言原案を報じる記事で「診療報酬本体も下げ要請」と謳っており、両省が協議中の記事としては順当な報道だ。

   一部の性急な報道ぶりについて、霞が関では「衆院選で与党が医師会の支援を受けたことから、本体部分をマイナスにはできないとの読みだろう」とささやかれる。日医の横倉義武会長が9日、首相官邸で安倍晋三首相と会談し、首相から「適切な医療ができるような財源は確保しないといけない」との言質を引き出した。この発言は、本体部分のプラス改定を前向きに検討する考えを示したものと受け止められている。

   また、衆院選を通じ、首相が消費税増税分の使途について、財政再建に回す分を減らすと公約し、財政再建目標も先送りするなど、「財政規律が緩む方向に流れている」(財務省筋)ことも背景として指摘される。

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