東京女子大学(杉並区)の学園祭実行委員会が、会場で発表したミスコンテスト企画の結果をSNSで呟くことを「禁止」とする対応を取ったことに、違和感を示すネットユーザーが出ている。
同大のミスコン企画では、ファイナリストに選ばれた5人がツイッターアカウントを開設。約3か月にわたって、投票を呼び掛ける投稿を続けていた。それだけに、今回の運営側の対応には、「意味不明」「だったらネットで公開すんな」との指摘が寄せられている。
「順位を想像できるようなツイートもお控えください」
東京女子大のミスコンは2017年11月12日、学園祭の特設ステージ上で結果が発表された。公式サイトや実行委員会のツイッター上では、ミスコンの結果がどうなったかは一切伝えられていない。
こうした中で、学園祭の実行委員会の公式ツイッターは12日夕、
「(ミスコンの)結果をSNSで公表、投稿することは禁止されています。順位を想像できるようなツイートもお控えください。ツイートを見つけた際は、消していただくようお願いしております」
と告知。あわせて、「大学との決まりですので、守っていただけるようお願い致します」とも訴えた。
実際、実行委員会のアカウントが、ミスコンの結果を投稿したユーザーに「削除」を促すリプライ(返信)を送っていることも確認できる。どうやら、ツイッターの検索機能でミスコンの結果を呟くユーザーを探し、個別に対応を取っているようだ。
だが、運営側がこうした姿勢を見せたことに、ネット上では違和感を示すユーザーが出ることに。なぜなら、東京女子大のミスコン企画では、運営側や候補者がSNSを積極的に活用して投票を促してきたからだ。
ミスコン企画のファイナリスト5人が発表されたのは8月11日。あわせて、5人のミスコン用ツイッターアカウントが開設された。そのため各候補者は、ツイッター上でファンと交流したり、自分への投票を促したりするツイートを繰り返していた。
なお、投票は学園祭の会場で購入できるパンフレット(1部100円、購入は1人10部まで)に同封された投票券もしくは、会場の教室で上映されたミスコンのPVを鑑賞することで投票できたという。
「学生だけの非公開行事にすべき」
同大のミスコンでは、企画の公式ツイッター、インスタグラムも存在。これらのアカウントでは、企画への参加を促す告知を続けてきた一方で、投票結果が会場でしか分からない旨については一切告知していなかった。
こうした経緯から、ツイッターやネット掲示板では、
「あんだけ、SNSで宣伝しておいて当日来た人しかわかりません。とか意味不明wwwwだったら、ネット上に公開するなよ」
「結果が公開できないなんてなあ、現場に行けない人もいるのに」
「Twitterで散々宣伝しておいてなんやねん」
など、運営側の対応を疑問視する声が相次いで寄せられることに。そのほか、「結果が公開できないなら一般公開せずに 学生だけの非公開行事にすべき」との指摘もあった。
こうした批判が広まったことを受けてか、学園祭実行委員会のツイッターには13日昼、結果を公表しない理由について詳しく説明する文書が掲載された。
そこではまず、「ミスコンの順位を公表しないことは当企画実施に際しての大学の取り決めとなっております」と説明。その上で、
「当実行委員会としましても、これまで大学の魅力を伝え、大学祭に多くの方がご来場していただくために4か月頑張ってきた候補者たちの順位を公表することで、順位だけにとらわれ、候補者のこれまでの活動に焦点が当たらなくなってしまうことを避けるため、順位の公表は控えさせていただきたいと考えております」
と改めて告知。また、実行委員会側がSNSで宣伝を続けていた点については、「大学祭、そしてミスコンを知っていただく宣伝方法としてリアルタイムに大学の魅力を伝えられるという点でSNSが1番効率的だと考えたからです」としていた。
なおJ-CASTニュースは13日、東京女子大学広報課に対し、ミスコンの順位を公表禁止とした理由などを取材で質問したが、
「このようなご質問へはお答えかねますのでご了承ください」(原文ママ)
との回答が返ってきた。