格付け機関に反撃を始めた中国 20億ドルのソブリン債が注目されたワケ

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格付けが上の韓国より低い利率

   債券売り出しから1時間以内に、買い注文は100億米ドルを突破し、当初予定した発行金額の5倍以上になった。その後、最終的には220億米ドルにまで増え、予定の10倍以上になった。

   ロイターが伝えるところによれば、シティバンクやHSBC、スタンダード・チャータード銀行、ドイツ銀行など外資系銀行が次々と購入に走った。

   『ウォールストリート・ジャーナル』によれば、投資家の需要が旺盛なため、中国政府は5年ものの債券の利率を2.196%に設定し、同じ期限の米国国債と比べ、わずかに0.15ポイント高いだけだった。

   この利率は、中国より格付けの高い韓国よりも低い。ムーディーズの韓国に対する格付けは中国より2階級高く、Aa2となっている。これは、マーケットが中国のソブリン・レーティングに与えた「待遇」が、ムーディーズが出した格付けよりも高かったことを意味している。

   一般的に、ひとつの国がソブリン債を発行するときは国家の信用が担保にされる。このため、国際格付け機関はその信用にもとづいて評価を行い、投資家に遅滞なく利払いを行い、満期になったら償還できるかどうかを評価する。これは、あたかも個人や企業が銀行に融資を申し込むようなものであり、これに対して銀行は融資を申し込んだ者や企業のバックグラウンドを調査し、申請人が借り入れ金を返済できるか否かを見極めるのと同じだ。

   国の格付けが高ければ、それはその国に対する信用度が高いことの証明となる。経済のファンダメンタルズが良く、金融システムが健全で、ソブリン債の違約リスクも低いとみられることで投資家の好感度は高くなる。逆に格付けが低ければ、ソブリン債は投資家に高い利率を提供しなければ、誰もハイリスク、ローリターンの債券を引き受けてはくれない。

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