北海道函館市に本社を置くホテルテトラが、薄毛の人に対する割引を行っているとしてネット上で話題となっている。
好意的に見る向きもあるが、薄毛のひとのほうが抜け毛が多いのではないか、といった疑問を抱く人もみられる。J-CASTニュースは、なぜ割引なのか、同社に狙いなどを聞いてみた。
断られた利用客は複雑なリアクション
ホテルテトラは北海道を中心として、全国に約20店舗を展開するホテルグループ。コンセプトの1つとして「ホテルをさらに超えた企画を常に」を掲げ、利用客の笑顔が増えるよう取り組みを行っているという。
たとえば、「はげます水」「はげます煎餅」などを販売している。これは「人をはげます」という意味の他に、同社の三浦孝司社長が薄毛で、薄毛の人を励まそうということもある。商品のパッケージには、「がんばれ」などのメッセージが書かれている。
今回話題になった「ハゲ割プラン」はそうしたビジネスの一環。実際の運用は、チェックアウトの際に自己申告し、フロントの従業員から「頭髪が薄い」と判断された場合、300~500円(店舗によって異なる)の割引を受けることができる。
もともとは「排水溝の髪の毛の処理に手間がかかる」という従業員の声を受けたことがきっかけ。三浦社長が導入を決め、2014年8月から北海道上川郡にある同社の「層雲峡マウントビューホテル」から開始、他のホテルにも拡大した。
ホテルテトラの袴田俊太支配人はJ-CASTニュース編集部の2017年11月7日の取材に対し、「薄毛」について明確な基準はなく従業員ごとの判断に任せているとしている。薄毛ではない場合には断ることもあるが、利用客は割引を受けられない無念さとともにうれしさもあるようで、「まだ、あるんだあ」などと言って、複雑なリアクションを取ることが多いという。