痛風だと思ったら、足の親指の別の炎症だった
番組では、足にトラブルを抱える40~50代男女4人を、足の専門医「足クリニック表参道」の桑原靖院長に検診してもらった。
(1)ハイヒールをよく履き足の裏が痛いという女性の小倉さん。仕事が終わると急激に痛くなる。桑原院長が診ると外反母趾だった。痛みは左足だけだったが、関節が右足の方が悪い。右足をかばうあまり、左足に負担がかかっている。このままでは両足がどんどん悪くなる。
桑原院長「ハイヒールをやめなさい。4センチ以上高いヒールはカラダに悪いです」
(2)いつもかかとに激痛が走る男性の田中さん。朝起きた時が一番痛く、ズキーンとくる。
桑原院長「かかとが朝の1歩目に痛いのは足底筋膜炎が疑われます。足裏のアーチをつなぐ筋膜が炎症を起こし、足裏の神経を圧迫して痛みが出ます」
(3)左足に大きなタコがある女性の片山さん。桑原院長が丁寧に足裏を診ると、親指が固まり、全然使えていない。親指に圧力がかからず、ほかの部分で体重を支えるからタコができるのだ。
(4)「痛風もち」という男性の落合さんは、親指の付け根にひどい痛みが出る。桑原院長が足をチェックすると、痛風ではなく「強剛母趾」だった。強剛母趾とは親指が固まり、歩いた時の力を逃がすことができず、親指のつけ根に炎症が起きる病気だ。痛風と同じくらい痛い。これも足首が硬いと起こりやすい。
桑原院長「皆さんの足トラブルに共通した原因は、足裏のアーチの崩れです。アーチとは土踏まずにあたる部分で、かかと・親指の付け根・小指の付け根の3か所を結ぶ靭帯と筋肉で構成されています。足のアーチが崩れる原因は、年齢、靴、肥満、運動不足、そして運動のしすぎです。一度崩れると戻すのは難しいです」
しかし、戻し方は2つあるという。1つが、靴の中に入れるインソールを使い、土踏まずを持ち上げることでアーチを整える方法だ。番組ではインソールを使った実験を行なった。インソール無しの靴を履いたスタッフを、別のスタッフが押すと、踏ん張りがきかず、バランスを崩して倒れた。しかし、インソール有りの靴を履いたスタッフを押しても、踏ん張ってビクとも動かなかった。
桑原院長「インソールは、重い物を持ち上げる時にも効果的です。市販のインソールでもいいですから、ぜひ試してください」