神奈川県川崎市は2017年11月9日、外国人に対する差別的言動、ヘイトスピーチ問題の解消に向けて、公の施設の利用許可に関するガイドラインを発表した。2019年3月末の施行を目指す。
公表されたガイドラインによると、表現の自由に対する過度な制約にならないよう配慮しつつ、「『当該施設利用において、不当な差別的言動の行われるおそれが客観的な事実に照らして具体的に認められる場合(言動要件)』であり、かつ『その者等に施設を利用させると他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険のあることが客観的な事実に照らして明白な場合(迷惑要件)』と判断されるとき」のみに不許可、もしくは許可の取り消しが出来る。
「不許可」「許可の取消し」の際は、判断と手続きの公正性・公平性・透明性を保つため、第三者機関から意見聴取を行うとしている。
川崎市では16年5月、ヘイトスピーチが行われる可能性が高いとして、公園の使用を許可しないという処分を全国で初めて行ったことを契機に、対策としてガイドライン策定を進めてきた。17年6月から案を公表し、人々から意見を募っていた。