スバルが払う大きな代償 「不正検査公表」でこれから起きるコト

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ブランドイメージが失墜

   有資格者が無資格者に判子を貸して検査書類に押印させ、適切に検査したかのように装っていたのは日産の手口と同じだ。ただ、スバルと日産との違いは、スバルでは無資格検査に関わっていたのが完成検査員になるための研修中の従業員、つまり検査員になる「寸前」の者だった点だ。日産では研修を受けていない従業員も関わっていた。さらに、日産は国の立ち入り検査の際に不正が発覚しないよう偽装工作をしていたが、スバルではそうした事実は今のところ出ていない。その意味で、「日産に比べれば、スバルの『罪』は軽い」(国交省幹部)とは言えそうだ。

   ただ、不正検査の代償は大きい。北米を中心に世界的に人気が高い「SUBARUブランド」のイメージは失墜し、今後の販売にも影響が出る恐れがある。近く25万5000台規模のリコール(無償回収・修理)を届け出る予定だ。吉永社長は10月27日の記者会見で、「当社自体が日本のものづくりに対する不信や不安要素になっていることに、非常に忸怩たる思いがある」と吐露した。

   「消費者向け商品を扱う製造業として、われわれは100%の品質確保を期待されている」と話すのは、トヨタ自動車の豊田章男社長(日本自動車工業会会長代行)だ。これまで品質を売りにしてきた日本の製造業。今後、失った信用を取り戻せるかが問われている。

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