「週刊少年マガジン」(講談社)の「はじめの一歩」がついに終わってしまうのでは、という声がネットで上がっている。
議論が巻き起こったきっかけは、2017年11月8日に発売された49号で、主人公「幕之内一歩」が「パンチドランカー」であることを認めたとみられる描写にあった。
「以前の自分ではないというコトは わかっていたんです」
1989年から「週刊少年マガジン」で連載されている森川ジョージさんの「はじめの一歩」は17年11月9日現在、118巻まで刊行されている人気ボクシング漫画だ。
世界王者を目指す幕之内一歩は、フェザー級フィリピン王者アントニオ・ゲバラと現在戦っている。一歩は試合中に多くのパンチを打たれながらも不屈の精神で立ち上がることで知られ、その打たれ強さとガッツを武器にしている。
しかし、前回おこなった同級WBC世界2位のアルフレド・ゴンザレスとの試合で敗北を喫した後、パンチを打たれすぎて脳に障害が生じる「パンチドランカー」になっている疑いが浮上。
線がまっすぐ描けないことがあったり、格下相手のスパーリングでよけきったと思ったパンチがヒットしたりと、その兆候が描かれていたが、一歩はその疑惑について、否定的な態度を取っていた。最近のストーリーはこの件が大きな伏線として、物語の焦点となっていたが、最終的にはまっすぐ線を引けたことなどもあり、パンチドランカー疑惑はひとまず払拭され、再起をかけて今回のゲバラ戦に臨んだ、はずだった。
問題のシーンは、第4ラウンド後半に訪れた。猛攻を仕掛けようという場面で幕之内一歩が「申し訳ありません」と心の中でつぶやき、
「自分の身体のコトです うすうすわかってはいました 以前の自分ではないというコトは わかっていたんです」
と4ページにわたり独白、自身が「パンチドランカー」であることを認めたような描写があったのだ。