化石、隕石、宝石――そんなスペシャルな「石」たちを集めた祭典「東京ミネラルショー」が間もなく始まる。
「石」と聞いて「マニア向け」「地味」だと感じるかもしれない。だが近年の同ショーは、天然石を使ったアクセサリーの販売などにも手を広げ、女性やファミリー層にも楽しまれている。
来場数は4日間で2万人を見込む
「第26回 東京ミネラルショー」は2017年12月1~4日(各日10時~18時30分)、東京・池袋のサンシャインシティで開催される。恐竜・魚類の化石標本、結晶鉱物、隕石から、ダイヤモンドなどの宝石原石まで、100万点以上の「石」が売り出される日本最大級の展示即売会だ。世界各国から集まるディーラーは370超。来場数は4日間で2万人を見込む。
行列ができるほどの大盛況だ(写真は過去の開催時の様子)
化石や結晶と聞くと、博物館関係者やコレクター向けの「おカタイ」イベントと思われるかもしれないが、アクセサリー好きの女性やカップル、家族など、来場客層は幅広い。ツイッターでは例年「#東京ミネラルショー」のハッシュタグをつけ、購入した鉱物結晶や宝石がいくつも投稿されている。色も形も輝きも千差万別の石は、インテリアやガーデニングなどに活用されることも多い。「目の保養」で訪れてみても良さそうだ。
アノマロカリスの化石が展示される
イベントでは2つの特別展示も開催。1つはカンブリア紀(約5億2000万年前)の生物の化石展示で、目玉は「アノマロカリス」だ。大抵の人が教科書で一度は見たであろう特徴的なルックスから「奇妙なエビ」を意味するその名がついたが、体長は1メートルにも達し、この時代で最大。食物連鎖の頂点に君臨していた。
カンブリア紀は、現在生きるほぼ全生物の祖先が誕生したとされる多様性豊かな時代。その一方で、この時期の化石は世界でも限られた場所でしか発見されていない。今回は中国の澄江(チェンジャン)、カナダのバージェス、米国のユタ州で採掘された化石50点超が一挙展示される。
総額200万円相当の福引大会
善財一氏の写真「蛍石」
2つ目は、日本で数少ない「鉱物フォトグラファー」善財一(ぜんざい・はじめ)氏の写真展。「結晶内の風景」「岩石の隙間に」「蛍石大好き 中国から」など5テーマに分け、鉱物の表情・性質などを普段とまったく異なる視点から楽しめる。「観賞向け結晶鉱物」という新ジャンルの芸術写真を見られる貴重なチャンスとなる。
「水晶ジオード クラッキング」
このほか、体験型アトラクション「水晶ジオード クラッキング」も用意している。「ジオード」とは鉱物が球状の石の内側で結晶化した原石のことで、見た目はどれも似たようなただの丸い石。この石を購入すると現場で専用の工具を使用して二つ割にする。
中には、水晶やアメジストなど、外見からは想像のつかないキレイな結晶がお目見えするので、何が出てくるか分からないワクワク感を味わえる。まさに割れば中からお宝出現である。この石をゲットするのに毎年行列ができる。
「第26回 東京ミネラルショー」は12月1~4日、サンシャインシティで開催
総額200万円相当の鉱物・化石などの景品が当たる大福引大会も実施。さらには化石の発掘体験や、専門家によるユニークな鉱物解説講座など、催し物は盛りだくさん。詳細な情報は「東京ミネラルショー」公式サイトでチェックできる。