万一の場合はAED使用を急げ
心臓振とうを防ぐ対策としては、防具の使用がある。野球・ソフトボールの場合は製品安全協会が2007年に「胸部保護パッド」の安全性品質基準をつくり、それにのっとった商品が販売されている。空手やボクシングといった打撃技が多い格闘技用にも、胸部を守るための子ども向けプロテクターがある。
万一、胸を打った子どもが急に倒れるなど異常が見られたら、自動体外式除細動器(AED)の使用を急ぎたい。前出の石井氏も、過去に研修でAEDの使い方を学んだと話した。JFAのサイトには、2015年にフットサルの試合で、相手がシュートしたボールが胸に当たり、心臓振とうを起こした選手が、AEDによる救命措置で一命を取り留めた事例が紹介されている。