自民党の山本一太参院議員(59)がテレビの討論番組で、神奈川県座間市のアパートから9人の遺体が見つかった事件について聞かれ、犯人は妄想と現実の世界の区別が付かなくなっていて、それはゲームやアニメの影響を受けているからだと思う、と発言したため、「まだそんなことを言っている奴がいるのか?」などといった感想が漏れ、「区別が付いていないのは山本議員」などと激しい批判の声があがった。
そもそも犯人は風俗のスカウトをしていて、SNSで若い女性を口説いているような人物だから、アニオタなどとは相いれないタイプだ、というのだ。
こういう人たちの行動監視を真剣に考えなければならない
山本議員が出演したのは2017年11月5日放送の政治討論番組「新報道2001」(フジテレビ系)。今回の事件は報道する側にとって気が重くなるものだ、と司会者から話をふられると、
「一言で言うと、ゲーム感覚でやってるんじゃないかと思うんですよね」
と語り出した。妄想の世界と現実の世界の区別が付かなくなっている、とし、
「最近このような猟奇的なストーリーのアニメ等々ありますから、そういうのに凄く影響を受けている感じがします」
とした。ネットを規制することはなかなか大変ではあるが、
「こういった人たちの行動を監視して、こういう犯罪を防ぐ方法があるのかどうか、というのはなかなか難しいけれども、真剣に考えなければならない」
と話した。
ネット上では、犯罪をアニメやゲームと結び付ける論客がいまだに存在するのか、と驚きの声があがり、そもそも犯人がアニメやゲームに関心があったという報道もなく、犯罪の中身自体がオタクとは相いれないものであるため、あまりにも無理がある解釈だとし、
「今回に限ってはオタク叩きは無理筋。むしろ風俗業界とSNSにメス入れる絶好のタイミングだろ?」
「山本こええよ、こいつが一番現実と妄想の区別がついてない」
「山本一太議員は、現実と妄想の区別がついてないから、行動を監視して事件を未然に防ぎましょう」
などといったことが掲示板に書き込まれた。
山本議員は作品で人間性が破壊された経験がありますか?
この発言が変だと思った人たちは、山本議員のツイッターにも抗議のコメントを寄せていて、7日現在も続いている。そこには、
「何らかの作品を見て人間性が破壊される 自分の人生を省みて本当にそう思いますか? 自分は高尚な人間だからと他人を見下してませんか?」
「殺人すら考えない一般人が猟奇的なゲームやアニメなどを見たり利用しただけで殺人を行うということとなりますが、何か根拠はあるのでしょうか?」
「朝から晩まで殺人の方法を詳しく報道する 報道バラエティの方が大問題でしょ、今アニメであんま残酷なの少ないし 残念です」
などといったことが書き込まれている。こうした抗議に対し7日午後4時の時点で山本議員はツイッターでは何の反応もしていない。