一種のヒステリーで感染することもある
医師・星野仁彦氏の著作「気づいて!こどもの心のSOS」(ヴォイス刊)に、過呼吸症候群に関する特徴がこう書かれている。
「10代から20代の若い女性に多く、中学生や高校生では、ロックコンサートなどで集団発生することもあります」
過呼吸症候群は一種のヒステリーで、感染することがある。「これは、自我が未熟で"被暗示性"が高まっているため」と説明している。子どもをはじめ若年層に多いのは、こうした理由からだ。
日本呼吸器学会によると、発作的に息苦しくなって呼吸が早くなり、必要以上に換気をすることで体の酸素が過剰に増え、二酸化炭素が急減する。これが意識障害やしびれを引き起こす。
対処法として、比較的症状が軽い場合は「ゆっくり話しかけて安心させ、適切な呼吸法を誘導します。ゆっくりと小さな呼吸を行い、可能であれば呼気を5秒以上かけて行うように指示します」。改善しない場合は、医師の診断を受ける必要がある。