こんにちは。三軒茶屋で女性の為のプライベートオーダーメイドメンテナンス鍼灸院の「アムラス鍼灸」を経営している美月綾乃です。
連載20回目のテーマは「自律神経からくるツライ肩こりを改善する方法は?」です。
暑い夏も終わり、だんだんと寒さが厳しくなるこの季節。
病院に行くほどではないけれど、なんとなくだるくて眠い、疲れがとれない、いつもと何か違うような体調でツライ...そんな不調を感じていませんか?
夏から秋にかけての季節の変わり目は、1日のうちでも1週間のうちでも気温差が相当あります。
実はこの気温差によって自律神経のバランスが乱れ、心身の不調を感じる方がとても多いのです。
バカにできない寒暖差疲労
"自律神経"という言葉は皆さんもお聞きになったことがあると思います。人間が生きていくために絶対不可欠な神経です。
自律神経は正反対の2つの神経から成り立ちます。
・交感神経(こうかんしんけい)...活動するときに高まる神経 ・副交感神経(ふくこうかんしけい)...リラックスするときに高まる神経
大体の方は、朝に交感神経が高まり、夜になると副交感神経が高まって、眠りに落ちるというサイクル。しかしながら現代人は自律神経が乱れている方も多いのが事実。
自律神経が乱れる原因は次のようなものが挙げられます。
・生活習慣の乱れ ・ハードワーク ・ストレス ・気温差
生活習慣の乱れやハードワークは個々人で差がありますが、気温差は今の時期、多くの人が影響を受けるもの。寒暖差疲労はバカにできないものなのです。
では、自律神経が乱れるとどうなるのでしょう。主な症状としては、冷え性、便秘、胃の疲れ、不眠、肩こり、腰痛、頭痛、生理痛、鼻炎などが考えられます。
この中でも日々つらい症状として感じられやすいのが肩こり。
自律神経からくる肩こりに加え、急に寒くなったことで無意識に肩に力が入り、筋肉が固まりやすくなり、さらに肩こりが感じられやすくなるのです。
気温差による肩こりの改善方法3つ
そこで今回は、この気温差からくる肩こりに効くポイントをいくつか紹介していきますね。
(1)肩甲骨回し
肩甲骨は肩まわりにあるさまざまな筋肉の付着部です。この肩甲骨が硬くなって肋骨にへばりついてしまっていると、肩まわりの血流が悪くなって修復が行われづらくなり、コリが溜まってしまいます。
肩甲骨を回す体操のうち、簡単にできるものを2つ紹介しましょう。
体操1:両手を肩に乗せて、肘で大きく円を描くようにまわしていく 体操2:手を大きく上で回す(ブーメラン)→ 横で後ろに回す
両方の肩甲骨の内側には自律神経にも関わるところがありますので、是非やってみてくださいね。
(2)深呼吸をする
実は自律神経を刺激することは、意識的にリラックスした状態に変えていくことができる唯一の方法なんです。そして深呼吸には自律神経を副交感神経に傾け、血流をよくする効果があります。
深呼吸をすると胸郭が広がり、肩甲骨も広がりやすくなります。無意識に力が入ってしまう肩もストンと力が抜けやすくなるので、気が付いたときにやってみてください。
寝る前に深呼吸をすると安眠できるので、さらに効果的ですよ。
(3)ツボ押し
今回は効果的なツボを2つ紹介します。
まずは太衝(たいしょう)。足の甲、第一指と第二指の間が交わるくぼみ、押して響くところです。血流とリンパの流れを良くするツボで、リラックスする神経(副交感神経)を高め、安眠、快便、むくみを解消してくれます。
ここを人差し指で気持ち良い程度の圧で、5秒かけてゆっくりと押してみてください。
2つめは合谷(ごうこく)。手の親指と人差し指の間、人差し指側の骨の真ん中くぼみで押して響くところです。自律神経のリラックスする神経(副交感神経)を高め、アンチエイジングに関わりのある腸の働きをよくしてくれます。
反対の手の親指を合谷にあてて、人差し指を手のひらの中心に置き、合谷から人差し指のある手のひらに向けて気持ちの良い圧で5秒押してください。
自律神経は体の内臓バランスなどを司る、とても大事な神経です。バランスが良いのが一番健康なのですが、心身の疲労などによって知らず知らずのうちにバランスが崩れてしまいやすいものです。
なんとなくだるいような不定愁訴の方も、これらの簡単なポイントを実践すると、体のバランスが整いやすくなってくるので、是非やってみてくださいね。