大腸が異様に太く、複雑に折れ曲がる 誤った便秘薬の服用が招いた悲劇

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【名医とつながる!たけしの家庭の医学】(テレビ朝日系)2017年10月24日放送
「治りづらい便秘の原因はある間違った便秘対策」

   国民の4人に1人が、便秘に悩んでいるといわれている。加齢とともに増える傾向にあり、特に60歳以上になると男女ともに急増する。

   食物繊維を摂(と)る、体操をする、ツボを押す...などなど、便秘改善のために様々な対策を講じている人は多いだろうが、そんな対策の中に、症状を悪化させ治りづらくさせる危険な落とし穴がある。

1日18錠飲んでも10日間お通じがない

   大竹律子さん(仮名)は、長年、経理として勤めてきた会社を3年前に定年退職した60歳の時から便秘が始まった。

   退職で生活リズムが変わったためか、それまでは1日1回お通じがあったが、2日に1回、3日に1回、4日に1回...と、お通じがない日が増えた。

   野菜をたくさん摂(と)るなどの便秘対策を行うも、さほど効果は得られず。半年後、5日ほど便が出ず、腸にたまったガスが口元に逆流するような感覚に襲われ吐き気をもよおした。

   病院に行くのは恥ずかしく、薬局で「売れ筋No.1」と紹介された便秘薬を購入。飲んだ翌朝にお通じがあり、便秘になって初めて爽快感を覚えた。

   しかし、薬を飲んだら便通があるが、飲まなければない。毎日飲めば1日1回排便できると思い、毎日夕食後に薬を服用するように。翌朝にはお通じが来るので、便秘薬さえあればもう大丈夫だと思った。

   1年後、薬を服用しても翌朝のお通じが来なかった。体が薬に慣れ効果が弱まったのかもしれないと、1回に飲む量を用量以上に増やした。

   飲んだ直後は排便があるが、それも続けると薬の効きが悪くなる一方だった。薬の量はどんどん増え、用量では1回2錠と定められていたが、3倍の6錠を朝昼晩服用し、1日に18錠もの便秘薬を飲んでいた。

   それでも便秘がひどくなり続け、10日お通じがなかったある日、立ち上がったら意識を失い倒れてしまった。原因は200を超える異常な高血圧で、便秘に対する不安が強いストレスとなり血圧を急上昇させたと考えられる。

   ようやく便秘の専門病院に行くと、「弛緩(しかん)性便秘」と診断された。

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