第4次安倍内閣の正式発足を直前に控えて大手紙各紙の夕刊が、内閣の顔ぶれを写真付きで報じた。朝日新聞を除いて――
新内閣が発足する際の新聞お決まりの「内閣の顔写真付き一覧」。新内閣は、直前の第3次安倍・第3次改造内閣の全閣僚が再任するため、新味はない。とはいえ、「主要メンバーの表すらないのは珍しい」(大手紙編集幹部OB)という声も出ている。
読売と日経は1面トップで
2017年11月1日、大手紙の各夕刊(東京最終版、以下同)は、同日夜に第4次安倍内閣が、前内閣の全閣僚を再任して発足すると報じた。特別国会の会期についても、合わせて記事や見出しにしている。
読売新聞は、1面トップで伝え、顔ぶれ表も「2列4段」で載せた。日経新聞も1面トップで、表は「2列8段」と、1面を大きく占める大きさで掲載。毎日新聞の表は、1面カタ(第2項目)の位置で、「1列8段」だった。産経新聞は、東京本社版では夕刊は発行していない。
一方、朝日新聞1面には、顔ぶれ表は載っていない。社会面も2面(総合面)も含め、(1日付朝刊にも)掲載はなかった。特別国会の会期の話と新内閣発足の記事は1面の第3項目扱いで、内閣記事の見出しは「第4次安倍内閣発足へ 全閣僚再任方針」と、3段だった。
全閣僚再任のため、新しい顔ぶれもなく、また正式発足前の段階でもあり、朝日新聞が顔ぶれ表を夕刊段階で掲載する必要がないと判断したとしても不思議ではなさそうだが、J-CASTニュース編集部の1日の取材に対し、ある大手紙編集幹部OBは「主要メンバーの顔つき表すら載せないのは珍しい」と話した。
朝日新聞と安倍首相をめぐっては、たとえば産経新聞(ネット版)が「『安倍大嫌い』と延々と書く朝日新聞」(10月30日)というコラム記事を配信するなど、特別な関係とみる向きもある。
朝日新聞の11月1日夕刊には他に、トップでニューヨークでのテロ事件、カタ(第2項目)で座間9遺体事件の続報を報じていた。