厚労省「原則禁止とは確定していない」
術前術後写真は美容医療だけでなく、それ以外の診療科でもウェブサイトに掲載されていることが多く、「口唇口蓋裂(先天的な口やあごの形状異常)」や乳がん切除手術後の乳房再建、「太田母斑(顔や下半身を覆うような非常に大きなあざ)」など見た目に影響する病気の治療説明ではしばしば見かける。
検討会の資料でも「術前術後の表示の扱いに関する規制案」として、
案1)誘引性があるもの(学会や論文で発表された写真以外)は原則として禁止する
案2)虚偽・誇大なものを禁止する
の2案が示されており、写真の有用性は認めているようにも見える。
なぜ原則禁止とするのか、検討会を開催する厚労省医政局総務課にJ-CASTが取材したところ、「検討会として案1を推す意見が多かったものの、原則禁止にすると決定したわけではなく、現状の報道には困惑している」との回答があった。
「消費者団体や患者団体などから『ウェブサイトに掲載された術前術後写真が美容医療トラブルの大きな原因になっているのではないか』との指摘があるのは事実ですが、検討会でも意見は割れており、医療機関や専門家からは原則禁止は厳しいとの声が出ています。今後も検討会を開催しパブリックコメントなども募集した上で、最終的な規制案を決定します」