「もしかしたら、俺も殺されていたかも」
キッコー氏によれば、16年9~10月頃に新宿の喫茶店で直接会い、相談を受けた女性に未払い分の給料を払うよう説得したという。このときの様子について、キッコー氏は、
「当初、白石容疑者と女性を2人にしていたのですが、私が現れた途端、彼の態度は一変しました。女性には軽い調子で『ごめんね、ごめんね』と謝っていたんですが、私には逆ギレというのか、かなりふてぶてしい態度で接してきました」
と話す。このトラブルでは、女性が勤務時間などのメモを詳細に取っていたこともあり、白石容疑者はすぐに未払い分の金額を支払ったという。
なおキッコー氏が、座間の事件との関連に気付いたのは、テレビのニュース番組で本人の顔写真が報道されたため。すぐに当時相談を受けた女性にも確認を取ったが、あの時のスカウトで間違いないとの返事が返ってきたという。
キッコー氏が直接会ったのは1時間ほど。当時の印象について聞くと、
「風俗のスカウトやホストにはよくいるタイプですが、女性を金としか見ていないような雰囲気を感じました。当然ですが、人を殺しそうなんてイメージは全く抱きませんでしたよ」
と振り返る。ただ取材中には、「(今回の事件を知って)もしかしたら、俺も殺されていたかもしれない、とは考えましたよ」ともこぼしていた。