座間9遺体事件で注目の自殺サイト 目的さまざま、救済、金、殺人...

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「信頼できる自治体やNPOの窓口に相談することが大切」

   徐々に新たな流れも生まれた。井上氏によれば、自殺サイトが社会問題化し、批判を浴びると、やり取りの場をSNSに移すケースも出はじめたという。「掲示板形式の自殺サイトだと基本的に誰でも見られますが、SNSではひとたび出会えば、1対1やグループ内のメッセージサービスを通じて、クローズドなやり取りが可能です。そうして外から発見するのが困難になっていきます」。ツイッターでも「#自殺願望」「#自殺募集」といったハッシュタグ付きの投稿は少なくない。

   公的な指導については「書き込みだけを見て規制するのは難しいと思います。ネットでカウンセリングをしているなどと言われれば、立ち入るのは容易でないでしょう」と指摘した。

   一方、SNSでは独自の取り組みがみられる。上で例示したツイッター社は、ヘルプセンターで「Twitter上で自傷行為や自殺の危険を発見したときは、このような危険に対応する専門チームまでご報告ください」として第三者が連絡できるフォームを整備。同社は報告を受けると、信ぴょう性を確認し、対象アカウントに連絡を取る。そこで「心身の安全を危惧して心配している人がいることを伝え、オンラインまたは電話による救済策を案内して助けを求めるように促し、励まします」などといった対応を取ると示している。

   親や友達には打ち明けられない状況では、「赤の他人のほうが話しやすいという心理で、ネット上に相談の場を求めるのは不思議なことではありません」と井上氏は話す。その上で、「自殺サイト、SNSの自殺相談グループなどのネット情報だけで完結せず、信頼できる自治体やNPOの窓口に相談することが大切です」とも話している。東京都でも、自殺相談ダイヤルを設置しているほか、都公式サイトには各種NPOや社会福祉法人の相談窓口を掲載している。

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