ダルビッシュが沢村賞に違和感 菊池とダブル受賞がベストなのに...

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「打てないピッチャーの代わりに打撃のスペシャリストが入る」

   「別リーグ」という点については、「そもそもセリーグとパリーグの成績は比べられないです」とも述べている。大きな理由はパ・リーグのDH(指名打者)制。「打てないピッチャーの代わりに打撃のスペシャリストが入るわけですから同じなわけないです」と、パ・リーグのほうが守りづらいことを示し、セパの投手を同列に並べることに懐疑的だ。

   5人の選考委員の中でも、ダルビッシュに近い考えはあったようだ。読売新聞31日朝刊によると、山田久志氏は「(投手には不利となる)指名打者制のパ・リーグであることを加味するべきだ」、平松政次氏は「甲乙つけ難く、ダブル受賞を考えてもよい」との意見を示したという。

   ただ最終的には、ベストワンの投手を選ぶという方向性のもと、菅野1人で一致した。31日の日刊スポーツによると、堀内恒夫委員長は「菅野君は防御率と勝利数がセ、パを通じても最高。残念ながら菊池君にはなくて少し差があった」と話した。リーグは異なるが成績を並列に比べた形ともとれる。

   ダルビッシュは「選考基準の曖昧さもそうだし、なにより選考委員に決めさせるのではなく記者の投票制にすればいいのでは?」と選考過程に疑問を投げかけた。選考委員による「主観」を避け、対案として「ベストはNPBとして選考対象の選手の細かいデータを作って記者に渡し、記者に投票してもらうのが1番文句でないです」と提案している。

   沢村賞は、巨人で活躍した故・沢村栄治元投手の功績を称えて1947年に創設された。当初はセ・リーグの投手のみが対象だったが、89年からはパ・リーグの投手も対象に入った。2003年はセパから井川慶(阪神)と斉藤和巳(ダイエー)が同時受賞している。

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