35歳から54歳の男女約1万人の意識調査で、未婚者のうち「あえて結婚しない」派と「結婚したいができない」派とは、ほぼ半々――
明治安田生活福祉研究所(東京都千代田区)が公表した調査結果から、こんな傾向が分かった。「あえて結婚しない」派にその理由を尋ねたところ、最多の回答は男女とも「独身主義」だった。
「あえて、していない」の理由最多は「独身主義」
同研究所は2017年10月27日、「35歳~54歳の結婚意識に関する調査」の結果を公表した。過去にも結婚をテーマにした調査は行ってきたが、年齢層を「35歳~54歳」に絞ったのは初めて。未婚者、既婚者双方を対象としており、インターネット経由で1万300人から回答があった。
調査は5月18~20日に実施。2015年の国勢調査の結果をもとに、年齢層や未既婚などの人口構成比に合わせ、補正後のデータを用いて分析している。
調査結果によると、未婚者(約2500人)に「あえて結婚していない」のか「結婚したいができない」のかを尋ねたところ、男女ともほぼ半々だった。男性では「あえて~」が49.1%、「できない」が50.9%。女性では「あえて~」が51.1%、「できない」が48.9%で、男性とは逆に「あえて~」派がわずかながら多かった。年齢層別に見ても、概ね同じような傾向だが、やや開きがあるのは「50代前半の女性」で、「あえて~」が66.0%、「できない」が34.0%だった。
「あえて~」と答えた人にその理由を聞くと、「その他」を含め計6項目の選択肢のうち、最多は男女とも「もともと結婚を望んでいない(独身主義)」で、男子で41.7%、女性で34.9%を占めた。以下、男女とも「独身は精神的・時間的に自由がきく」(男女とも19.5%)、「いまさら結婚するような年齢ではない」(男性11.7%、女性18.1%)などが続く。
「ルックス・見た目は妥協したくない」は男性で1位、女性は2位
また、既婚者のうち、「結婚したかったので理想・条件を下げた」人(約1000人)に、最も妥協したくなかった条件を聞いた質問では、男性は「ルックス・見た目」を挙げた人が27.1%と最も多く、以下「一緒にいて楽しい」(8.2%)、「料理・家事が得意」(6.8%)が続く。女性の最多は「収入等の経済力」(32.4%)で、2位は「ルックス・見た目」(16.1%)、3位は「話・価値観が合う」だった。4位は男女とも同率で2項目あり、男性は「話・価値観が合う」「収入等の経済力」(いずれも6.6%)、女性は「相手の親との同居の可能性」「学歴・職業・会社名」(いずれも5.7%)だった。
調査結果は、同研究所の公式サイトでも公開している。約30項目の結婚に関する質問への回答状況が確認できる。